クリニックブログ

2018.07.13更新

こんにちは。杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

今回は「滅菌」についてお話したいと思います。

医療器具をどうやって滅菌しているのか、また感染対策はどうしているのか説明したいと思います。


まず初めに「滅菌」とは?
・・・物質中のすべての細菌を死滅させることです。
では「消毒」と「殺菌」はどう違うのか?

「消毒」・・・細菌の活動を弱めること
「殺菌」・・・特定の細菌を殺すこと

消毒よりは殺菌の方が強いですが、すべての菌を殺すことはできません。


次に医療器具はどうやって滅菌しているのか説明します。

〇医療器具の洗浄→消毒→滅菌の流れ〇
① 用手洗浄
洗浄剤とブラシ・スポンジを使って汚れを取り除きます。
洗浄は消毒または滅菌の効果を最大限に発揮する最も重要な工程です。

② 浸漬洗浄
器具を洗浄液に浸け、血液や体液などを分解し除去する方法です。

③ 超音波洗浄
超音波を発生させることによって、前工程で落としきれなかった汚れ(血液やタンパク質など)を液体中の泡による衝撃波と水の分子を洗浄物にぶつけキャビテーション効果で落とします。目に見えない細かい所まで短時間で洗浄できます。

④ ジェットウォッシャーによる洗浄
器械内部に取り付けられた洗浄アームから噴射される強力な水流と専用の洗剤によって器具に付着した汚れを落とす方法です。
洗浄・すすぎ・熱水消毒・乾燥までの工程を行う機器です。

⑤ パッキング
滅菌する前に器具を包装します。

⑥ 滅菌
オートクレーブという滅菌器を使って、121℃~134℃以上の高温の蒸気で器具を滅菌します。オートクレーブは滅菌力の強さによって機器の品質に段階があり、ヨーロッパ規格では上からB→S→Nにクラス分けされています。
当院では、以前のブログでも紹介しましたがクラスBのプレポストバキューム式の滅菌器を使用しています。


〇滅菌しているもの〇
・基本セット(ミラー、探針、ピンセット、バキュームなど)
・根管治療の器具
・手術器具
・歯石除去する器具
・ハンドピース、バー(歯を削る器具)  など
患者さんに使用する器具はすべて滅菌処理をしています。

〇使い捨てにしているもの〇
・紙コップ
・紙エプロン
・注射針、麻酔液
・グローブ
患者さんごとに新しいものに変えています。
使い回しはせず、毎処置ごとに交換し使用したものは廃棄しています。

〇タオル・ユニットについて〇
患者さんのお顔にかけるタオルは患者さんごとに交換し、使用後は洗濯・乾燥を行い清潔さを保っています。
患者さんが座るユニットについては使用後、除菌しています。

☆空気感染防止の為、口腔外バキュームを設備しています。

〇まとめ〇
院内感染を防ぐため、患者さんのお口に入るものすべて滅菌処理を行っています。
安心して治療を受けていただけるよう万全の対策をしています。