クリニックブログ

2018.07.27更新

こんにちは(^^)杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

暑い日が続いていますが体調はいかがでしょうか。


さて、今回は「歯間ブラシは使った方がいいの?必要?」についてお話していきたいと思います。


みなさん普段歯磨きをする時は歯ブラシのみを使用していますか?一般的に歯ブラシだけを使用した場合、プラーク(歯垢)の除去率は6割ほどとされており丁寧に磨いたつもりでもおよそ4割の磨き残しが出てしまいます。

では、歯間ブラシを使用するとどうなるのか?というと、プラークの除去率が2割ほど高くなります。ということは歯ブラシ+歯間ブラシだとプラーク除去率が8割になります。プラークの除去率が高くなるとそれだけ虫歯や歯周病を予防しやすくなります。


歯間ブラシを使用することで…

・歯周病を予防しやすくなる
 歯間ブラシは歯と歯の間の歯茎との境目を磨くためのものです。歯と歯茎の境目には歯周ポケットが存在します。そこに細菌が溜まると歯周病を引き起こす危険性が高まります。その点歯間ブラシなら歯周ポケット周辺をキレイにできるため歯周病を予防しやすくなります。


・口臭の確認ができる
 口臭はある意味お口の発するSOSに等しいものですがなかなか気づかないものです。他人が指摘してくれることはなかなかなく口臭は知らない間に起きていることがほとんどです。歯間ブラシの使用はそんな口臭の有無の確認にも役立ちます。歯間ブラシは歯磨剤を必要としないですしプラークが溜まる箇所を集中的に磨けます。磨くことで口臭予防になりますし使用した歯間ブラシの臭いを知ることで口臭の有無もわかります。


デンタルフロスとの比較

歯間ブラシとデンタルフロス、どちらの方がいいのか?と悩む方も多いと思います。どちらも歯ブラシで磨ききれない箇所を綺麗にするためのものですし、使用した時のプラークの除去率もほぼ同じです。ですので、どちらがおすすめかはその人のお口の中の状況によって異なります。歯間ブラシがオススメな方は…

・歯と歯の間の隙間が広く開いている方
 歯と歯の間ならデンタルフロスでも磨くことはできますが、隙間が広く開いている方は歯間ブラシのほうが磨きやすいと言われています。


・ブリッジなどの繋がった被せ物を使用している方
 繋がった被せ物を使用していると、デンタルフロスは使用できません。連結部分にもプラークは溜ってしまいますので歯間ブラシは必要となってきます。


歯間ブラシの選び方

歯間ブラシのサイズは5~6種類ほどあり、自分の歯と歯の間の大きさに合わせて選びます。小さすぎるとプラークを除去できないですし、大きすぎると歯茎を傷付けてしまうこともあります。適切なサイズは“歯と歯の間に少し抵抗を感じながら入れられるサイズ”です。サイズに悩んだらこれを基準にしていただくか歯科医院で適切なサイズを提案してもらいましょう。

歯と歯の間の隙間は場所によって異なるため何種類ものサイズを使い分けなければいけないと思っている方もいるかもしれませんが、2サイズくらいに抑えて通し方を工夫していただけたら大丈夫です。何種類も歯間ブラシを使うと徐々に面倒くさくなってしまってやらなくなることが多いので注意が必要です。

またゴムタイプの歯間ブラシは通し心地が良く、誤ってワイヤーが歯茎に刺さるということもなく人気がある商品ですが、プラークを取り除く能力が低いと言われています。爪楊枝感覚で使うのはいいかもしれませんが虫歯や歯周病の予防を目的とするのであればブラシタイプのものをオススメします。


歯間ブラシの通し方

歯間ブラシをただ単に歯と歯の間に通せばいいと思っている方もいるかもしれませんがそうではありません。「歯と歯のそれぞれの面をこすってあげる」イメージで通していただくと効果が違ってきます。歯と歯の間を“ハの字”に沿わせて歯間ブラシを動かしてあげると歯ブラシで磨き残していた歯と歯茎の境目のプラークまで取り除くことができます。

また歯間ブラシを使うタイミングとしては歯ブラシの前をおすすめします。ハブラシの後はダメ!ということはないのですが徐々に面倒くさくなってしまいやらないことがでてきてしまうからです。一日に一回は通すようにしましょう。


歯間ブラシを交換する目安

歯間ブラシは使い捨てではないので使用後は水で洗って乾かしてもらえれば何度でも使えます。しかし、歯間ブラシを使用していると少しずつ毛羽立ってきたり、毛が寝てきます。また中の針金が曲がりやすくなったり、時には折れたりします。「痛んできたな」と思ったら交換してあげてください。


歯間ブラシを通したら出血した…

歯間ブラシを通して出血があったらびっくりするかもしれませんが痛みがなければ積極的に通してください。出血があるのはプラークが溜まっていることにより歯茎に炎症がおきているからです。出血があるからと言って歯間ブラシを通さないでいるとプラークが溜まったままになり、炎症がいつまでも続いてしまい歯周病が進行してしまいます。毎日やっていると徐々に出血も治まってきます。もし痛みを伴って出血する場合は歯間ブラシのワイヤーで歯茎が傷ついてしまっている可能性があるのでサイズを小さいものに変えるか優しく通すようにしてください。


まとめ

いかがでしたか?はじめて使う場合は不安や心配なことが多いと思いますが少しずつ習慣づけていけたらいいのかなと思います。歯ブラシに加えて歯間ブラシ(またはデンタルフロス)を使うことで虫歯や歯周病の予防につながります。杉澤デンタルクリニック行徳では患者様一人一人に合ったケアを提案させていただいています。気になることやご不明点がありましたら気軽にご相談ください!

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2018.07.13更新

こんにちは。杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

今回は「滅菌」についてお話したいと思います。

医療器具をどうやって滅菌しているのか、また感染対策はどうしているのか説明したいと思います。


まず初めに「滅菌」とは?
・・・物質中のすべての細菌を死滅させることです。
では「消毒」と「殺菌」はどう違うのか?

「消毒」・・・細菌の活動を弱めること
「殺菌」・・・特定の細菌を殺すこと

消毒よりは殺菌の方が強いですが、すべての菌を殺すことはできません。


次に医療器具はどうやって滅菌しているのか説明します。

〇医療器具の洗浄→消毒→滅菌の流れ〇
① 用手洗浄
洗浄剤とブラシ・スポンジを使って汚れを取り除きます。
洗浄は消毒または滅菌の効果を最大限に発揮する最も重要な工程です。

② 浸漬洗浄
器具を洗浄液に浸け、血液や体液などを分解し除去する方法です。

③ 超音波洗浄
超音波を発生させることによって、前工程で落としきれなかった汚れ(血液やタンパク質など)を液体中の泡による衝撃波と水の分子を洗浄物にぶつけキャビテーション効果で落とします。目に見えない細かい所まで短時間で洗浄できます。

④ ジェットウォッシャーによる洗浄
器械内部に取り付けられた洗浄アームから噴射される強力な水流と専用の洗剤によって器具に付着した汚れを落とす方法です。
洗浄・すすぎ・熱水消毒・乾燥までの工程を行う機器です。

⑤ パッキング
滅菌する前に器具を包装します。

⑥ 滅菌
オートクレーブという滅菌器を使って、121℃~134℃以上の高温の蒸気で器具を滅菌します。オートクレーブは滅菌力の強さによって機器の品質に段階があり、ヨーロッパ規格では上からB→S→Nにクラス分けされています。
当院では、以前のブログでも紹介しましたがクラスBのプレポストバキューム式の滅菌器を使用しています。


〇滅菌しているもの〇
・基本セット(ミラー、探針、ピンセット、バキュームなど)
・根管治療の器具
・手術器具
・歯石除去する器具
・ハンドピース、バー(歯を削る器具)  など
患者さんに使用する器具はすべて滅菌処理をしています。

〇使い捨てにしているもの〇
・紙コップ
・紙エプロン
・注射針、麻酔液
・グローブ
患者さんごとに新しいものに変えています。
使い回しはせず、毎処置ごとに交換し使用したものは廃棄しています。

〇タオル・ユニットについて〇
患者さんのお顔にかけるタオルは患者さんごとに交換し、使用後は洗濯・乾燥を行い清潔さを保っています。
患者さんが座るユニットについては使用後、除菌しています。

☆空気感染防止の為、口腔外バキュームを設備しています。

〇まとめ〇
院内感染を防ぐため、患者さんのお口に入るものすべて滅菌処理を行っています。
安心して治療を受けていただけるよう万全の対策をしています。