クリニックブログ

2018.11.05更新

こんにちは。杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

みなさんは皮膚よりお口の中にできた傷の方が治りが早いと感じたことはありませんか?

昔からケガをしたら「ツバをつけておけば治る!」と言われたことがある方もいると思います。

今回は、なぜお口の中の傷の治りが早いのかお話したいと思います。


唾液にはお口の中の酸を中和して虫歯になりにくくしてくれる効果もありますが、他にも止血を助けたり傷口に侵入するバイ菌を破壊し、炎症を抑えてくれる成分も含まれているのです。

唾液の成分
1.自浄作用のある成分…歯や歯間に付着した食べカスやプラーク(歯垢)を洗い流す
2.抗菌作用のある成分…抗菌作用をもつ成分がお口の中の細菌の増殖を抑える
3.pH緩衝作用のある成分…飲食により酸性になったお口の中のpHを中和させ虫歯を防ぐ
4.再石灰化作用のある成分…飲食により溶けかかった歯の表面を修復する
5.消化作用のある成分…酵素アミラーゼがデンプンを分解し消化しやすくする
6.粘膜保護・潤滑作用のある成分…粘性のあるムチンが粘膜を保護し発声をスムーズにする
7.溶解・凝集作用のある成分…味を感じさせ、噛み砕いたり飲み込んだりしやすい塊にする
8.粘膜修復作用のある成分…上皮成長因子と神経成長因子が傷を治す

唾液には傷ついたお口の粘膜の上皮の成長を促進する因子(EGF)や抗菌作用のあるリゾチーム、ラクトフェリン、粘膜を保護するムチンなどが含まれているので、この成分のはたらきによって皮膚よりもお口の中の傷の方が治りが早くなるのです。

お口の中には多数の細菌が存在します。唾液1mlあたり1~10億個の細菌があるといわれています。しかし、唾液には細菌の増殖や感染を防御する機能があるので比較的、感染や化膿するリスクは少ないのです。


では唾液が少ないとどうなるのか?
唾液の量は以前より減少傾向にあるといわれています。
唾液の量が少ないと自浄作用や殺菌力が低いため、傷口に細菌が入り込み虫歯や口内炎になりやすくなってしまいます。
また、お口の中が乾燥して口臭が強くなったり、食べ物の味が分からなくなることもあります。


唾液の分泌を促すためには?
まずはしっかりと噛む習慣を身につけることが大切です。食事をするときにはよく噛んでから飲み込むことを心掛けましょう。
また、ガムを噛むことも効果的です。甘みが残った状態で噛むことをやめてしまうと虫歯になるリスクが高くなってしまうので、味がなくなるまでしっかり噛むようにしましょう。

まとめ
昔とくらべ現在は食生活も変わり、やわらかい食べ物が多かったりあまり噛まないこと、口呼吸、ストレスが原因で唾液が少なくなっているといわれています。
唾液は私たちのお口の中の健康を維持するうえで非常に重要な分泌物です。唾液の分泌を促進する生活習慣を意識しながらしっかりとお口の健康を守っていきましょう。