クリニックブログ

2017.04.20更新

進行した歯周病の治療

 

こんにちは! 市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

桜も咲いて春を感じるようになりましたね(^^♪ みなさんお花見は行かれましたか?

 さて、今回は「進行した歯周病の治療法」についてお話したいと思います。
“歯周病”という言葉を聞いたことがあると思います。歯周病は薬だけは治せません。痛みなどの症状を抑えることは可能ですが原則は原因となっている歯周病原菌を器具を使って取り除く治療になります。もちろん、細菌をやっつける抗生物質を併用することはあります。

治療で取り除くのは歯周病菌が表面に付着した歯石などです。厳密に言うと歯石自体は内部が石灰化していて歯周病菌は活動できないためほぼ無害です。しかし歯石の表面はザラザラしているので再び生きている細菌の集まりであるプラークがついてしまいます。始めは歯茎の上(見えるところ)に歯石が付いてきますがそのままにしておくと、細菌による炎症が進行し歯周ポケット(歯と歯茎の境目の溝)が深くなっていき歯茎の中(見えないところ)の方までついてしまいます。よって歯石ごと取り除く必要があります。

<歯周病の治療法>
① 歯茎の上の歯石除去(初期の歯周病)
麻酔をしないで歯の上に付着している目に見える歯石を取っていきます。取り切れたら、汚れの再付着を予防するため研磨します。

② 歯茎の中(歯周ポケット)の歯石除去(初期~中期の歯周病)
①では取り切れないような歯茎の中(歯周ポケット)の歯石を取っていきます。直接目で確認することが難しく、歯石を取るのには痛みが伴うので麻酔をして行います。ポケットが深ければ深いほど、多くの歯石が付着していて、すべて取り切ることが難しくなっていきます。

③ 外科処置(中期~末期の歯周病)
①と②の処置でも歯周ポケットの改善が見られない時に行われることがあります。①と②では歯と歯茎の間に器具を入れて見える範囲と手探りで取り除きますが、この処置は麻酔をして歯の周辺の歯茎を切って、歯の根と周りの骨を露出させて歯茎の奥の歯石等を直視下で取り除きます。

これらの治療で共通していることは歯の表面についている歯石(細菌)を取り除くということです。歯石を取ることが主な治療法ですがそれ以外の治療法もみていきましょう!

<歯石除去以外の歯周病の治療法>
・歯周組織再生療法
 失ってしまった歯を支える骨を再生させます。色々な再生療法の材料がありますが、当クリニックでは厚生労働省に認可された材料を用いております。もちろん、再生が難しい状態もあります。特に水平的に失ってしまった骨の再生は難しく、部分的に失った骨の再生に適しています。

・噛み合わせの調整
一部の歯に負担がかかると歯を支えている骨(歯槽骨)が徐々に破壊されて歯周病を悪化させてしまいます。噛んだ時の歯の揺れを最小限に抑え噛み合わせのバランスを整えます。

・神経をとる or 根の治療
 中期~末期になると刺激による痛みをなくすため歯の神経を取ることもあります。また、神経がしんでしまい、根の病気と歯周病が合併している状態ではまず、根の治療から行います。

・歯を分割する
 奥歯は歯の根が2~3本に分かれているため歯周病が進行した部分の根だけ抜歯して残った歯に被せもので歯を作ることがあります。

・歯を連結する
 歯がグラつく場合や噛み合わせの力に耐えられない場合には数歯にわたり被せものをして連結し、歯のぐらつきを抑えることがあります。特に最初は、あまり歯を削りたくないので、仮のボンドで隣の歯と固定して、ぐらつかないようにします。

まとめ
 歯周病の原因は様々ですが治療で特に大切なのは毎日の歯磨きです。歯周病はとにかく進行させないように予防が大切です。一度改善しても汚れが溜まればまた症状が現れるため維持できなければ再び治療が必要となります。歯周病が完治してもメンテナンスが必要になります。
 杉澤デンタルクリニック行徳では患者さん一人ひとりに合った歯周病の治療を行いながらお口のサポートをさせていただきます!お気軽にご相談ください(^^)♪

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