クリニックブログ

2017.08.03更新

こんにちは(^^) 市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の丹治です!


最近暑い日が続いていますが、皆さん熱中症には気をつけてください。
今回私は「歯が原因の蓄膿症はあるの?」という疑問について書いていこうと思います。


◎まず最初に蓄膿症とは・・・?
 蓄膿症は慢性副鼻腔炎ともいいます。それは鼻腔の周りに存在する4つの副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)という空洞があり、そのどこかの空洞に細菌感染による慢性的な炎症が起こることを慢性副鼻腔炎といいます。
 副鼻腔のうち、上顎洞に慢性の炎症が生じることを慢性上顎洞炎といいます。上顎洞は頬の裏側にある空洞で、鼻腔とつながっていますが、実は上顎の大臼歯(主に第一大臼歯:前から6番目の歯)の根の先端と上顎洞は近くに位置します。鼻腔から上顎洞へ感染し、生じた炎症を鼻性上顎洞炎といい、歯や歯の周りから上顎洞へ感染し生じた炎症を歯性上顎洞炎といいます。


〇鼻性上顎洞炎の原因
 細菌やウィルスなどが鼻腔に侵入し感染することで炎症が生じます。その炎症がさらに進行すると、鼻腔ら副鼻腔に炎症が広がります。この炎症が長引き慢性化することで、本来膿を外に出す働きをする粘膜の動きが悪くなったり、また粘膜が腫れて膿がでる通路を塞いでしまい、膿が溜まり治りにくくなってしまいます。
 

〇歯性上顎洞炎の原因
 上の奥歯が虫歯や歯周病によって侵され、歯の根の周りに膿が溜まり、その膿が上顎洞に広がり蓄膿症(上顎洞炎)になってしまうことがあります。鼻からの感染と症状が似ているため、症状だけでは判別しにくいところがあります。歯性上顎洞炎の場合は原因が歯にありますので、歯の周りに膿が溜まっていないか検査することで判別します。歯が原因の場合は、いくら鼻から消毒してもよくならないため、歯の治療が必要になります。

◎慢性上顎洞炎の症状
 症状としては、慢性的な鼻づまりがあり、膿のような鼻水が出ます。鼻水が喉に流れていくという症状もみられ、これを後鼻漏といいます。慢性的な病気ですが、時々急性症状も現れ、顔を下に向ける時にほっぺたに鈍い痛みがあるなどあります。


◎歯性上顎洞炎の治療法
 歯が原因の歯石上顎洞炎では、歯の治療を行います。歯の根の病気が原因の場合は、根の治療を行い根の先の膿を治します。また歯周病が原因では、根の先近くまで歯周病により膿が溜まっているのであれば重度の歯周病であることが考えられ、進行した歯周病に対する治療が必要です。


◎まとめ
 歯が原因の蓄膿症は上の奥歯の根の病気や歯周病が原因で起こります。根の病気は虫歯が進行し神経が死んでしまったり、神経をとった歯にしか起こりません。また、根の方まで歯周病が進行している状態は重度の歯周病です。そうならないためにも、定期的な検査やメンテナンスは必要不可欠となってきます。
 杉澤デンタルクリニック行徳では定期的な検査やメンテナンスを行い、歯周病や虫歯の予防に力を入れております。また、なってしまったときには必要に応じてCT検査などを行い、蓄膿症の有無や治療方法を相談させて頂いております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
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