クリニックブログ

2017.08.17更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

 今年は比較的涼しですが、いかがお過ごしでしょうか?それでも暑いと冷たいものが欲しくなりますね!でも氷など硬いものを噛むときは注意してください!歯が割れる恐れがあります。
 今回はそんな歯の破折についてお話したいと思います。


▲歯の破折とは?
 現在日本において歯を失う原因の第3位が歯の破折です。歯の破折には部位によって分けると大きく二つあります。歯冠といってお口の中に出ている部分に破折が生じることを歯冠破折と言います。もう一つは、歯の周りの骨に埋まっている歯根に破折が生じることを歯根破折と言います。


▲歯冠破折とは?
 お口の中に出ていて、見えている歯の部分を歯冠と言います。その歯冠が破折または欠けることを歯冠破折と言います。原因は様々ありますが、目で分かることが多く(稀に目でもわかりにくい歯冠内部のヒビの時もあります)、欠けたところを人工的な詰め物にて修復する治療を行います。

▲歯根破折とは?
名前の通り歯の根っこが割れたり、ヒビが入ってしまった状態のことを言います。破折してしまうと口の中の細菌が割れ目から入り込み、歯の痛みや歯ぐきの腫れを引き起こします。割れ方によっては最悪、抜歯しなくてはいけなくなります。

▲歯の破折の原因
【虫歯】
 歯冠破折の原因になります。歯の表面に虫歯があるようには見えていないのに、また、虫歯のしょうがないのに、歯と歯の間など目で見えないところから虫歯が進行し、中で大きくなり、表面がゴソッと欠けて破折します。虫歯が進行していても症状がなかったのに、欠けてからしみたり症状が出ることが多いです。

【神経の治療】
歯根破折の原因は歯の神経を失ってしまったことによるものがほとんどだと言われています。神経が無くなってしまった歯はもろくなり割れやすくなります。特に奥歯は噛むときに60kg程の力が加わるので割れるリスクが高いです。

【金属の土台】
神経の治療をした後、土台を作るときに保険の金属だと歯よりも硬いので金属の先端に力が集中してしまい根っこが割れることがあります。また土台を太くしなければならないので、残っている歯をたくさん削ることで薄くなり割れることもあります。

【外傷】
 転んだり、ぶつけたりした時に強い力が前歯にかかると割れることがあります。割れ方は歯の頭の部分が欠けるだけではなく、根っこまでダメージを受けてしまった場合は歯根破折となります。

【歯ぎしり・食いしばり】
歯ぎしり・食いしばりは無意識の行動のため、歯に強い力が持続的にかかります。持続的に力がかかってしまうと、歯や根っこに負担がかかり歯根破折のリスクが高くなります。

▲歯根破折の症状
【しみる】…神経がある歯が割れた場合は歯がしみます。
【痛い】…割れ目から神経に細菌が入り込み、強い痛みが出ることがあります。
【違和感がある】…割れる手前のヒビが入った状態だと違和感が出ることがあります。
【歯ぐきが腫れる】…割れ目から細菌が入り歯ぐきが腫れることがあります。歯ぐきや根の病気と間違えやすいので注意が必要です。
【グラグラする】…小さく揺れる場合もあれば、今にも抜けそうなくらい揺れてくる場合もあります。
【神経の治療をした歯が急に痛み出す】…神経を取ると歯に栄養分や水分がいかなくなるので、歯がもろくなってしまい歯根破折を起こしやすくなります。根っこが割れてしまうと、歯そのものが痛くなくてもその周りの歯ぐきなどが痛くなります。


▲治療法
〇歯冠破折
 破折部分をきれいに除去または清掃し、人工的な詰め物で修復します。破折部位が神経の部屋まで達している場合は、神経をとらなければならないこともあります。

〇歯根破折
 破折の範囲や方向にもよりますが、口腔内で接着させる方法や一度歯を抜いてから修復し、再度戻す方法(再植)などがありますが、抜歯を選択せざる得ない状態も少なくありません。

▲歯根破折を防ぐ方法
【虫歯を放置しない】…虫歯を放置すればするほど、神経を取ったりたくさん歯を削ったり被せものをしたりと、歯がもろくなる治療をしなければなりません。虫歯になる前に、毎日の歯磨きや歯科での定期検診が大切になります。また、日々の食生活にも気を配りましょう!
【グラスファイバーの土台を入れる】…グラスファイバーの土台は自然の歯に近い硬さなので、根っこへの負担がかかりにくく破折の可能性が低くなります。
【マウスピースを作る】…就寝時に歯ぎしりをしてしまう場合はナイトガード(マウスピース)をつけることで根っこの負担が軽減します。また、スポーツなどで食いしばってしまう場合にもスポーツ用のマウスピースがあるのでつけることをおすすめします。

▲まとめ
 歯は何度も治療するともろくなり、歯根破折のリスクが高くなります。そうならない為には、虫歯にならないように予防していくことが大事です。ご自身でのケアももちろんですが、定期的に歯科に行きメンテナンスをうけることも大事です。
 杉澤デンタルクリニック行徳では、歯をできるだけ長く健康に使えるために、予防に力を入れております。お気軽にご相談ください!

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