クリニックブログ

2018.01.11更新

こんにちは。杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。


虫歯にも種類があるのを知っていますか?

初期の虫歯から重度の虫歯まで進行状況によって、その症状と治療法が違ってきます。

また、急性型と慢性型と虫歯の進行のスピードにも違いがあります。

まずは虫歯の進行について説明していきます。


虫歯の進行度について

C0…「要観察の虫歯」といわれる初期の虫歯です。
   歯の表面のエナメル質が少し溶け白く濁った状態で、自覚症状が全くないことが多いです。この段階では削らずにフッ素塗布などで様子をみます。

C1…歯の表面のエナメル質が溶け、穴があいてしまった状態の虫歯です。
   エナメル質には知覚がないため、この段階でも自覚症状はほとんどありません。C1の段階であれば虫歯を削って樹脂(プラスティック)を詰める治療をします。

C2…エナメル質の下の象牙質まで達してしまっている状態の虫歯です。

   この段階まで進行すると、冷たいものや甘いものがしみるなど自覚症状が出てきます。通常は、虫歯を削って樹脂や型をとって詰め物をする治療ですが、神経の近くまで虫歯が進行している場合は神経をとる治療をすることもあります。

C3…神経まで達した状態の虫歯です。

   C3の段階になると神経が炎症を起こし歯髄炎といわれる状態になるのでズキズキとした強い痛みが生じます。また、神経が死んでしまって根の先に膿がたまることもあります。その場合、根の治療を数回行い土台をたてて被せ物をしていきます。

C4…虫歯により歯の頭の部分がなくなり、根っこしか残っていないような状態の虫歯です。

   この段階では根っこの部分まで虫歯が進行しているので、歯を残すことが難しくなります。その場合、抜歯をしてブリッジ・入れ歯・インプラントなどの治療を行います。


急性う蝕とは

急速に進行する虫歯を「急性う蝕」といいます。
色は比較的歯の色に類似していて、柔らかい特徴があります。
C1からC2そしてC3へと急速に進行するため、早急な治療が必要となります。
神経を失った歯は症状が再発したりエナメル質がもろくなるので、C2の段階でしっかり治療をすることが重要になってきます。乳歯や生えて間もない永久歯に多くみられ、歯根が完成しきっていない思春期における臼歯は特に注意が必要です。虫歯の部位は柔らかくなっていて、あまり黒くないのが特徴です。


慢性う蝕とは

進行の遅い虫歯を「慢性う蝕」といいます。
色は黒く、比較的硬い特徴があります。
進行が緩やかでC1からC2の状態が長期間(場合によっては数年単位)続きます。
若い人に多い「急性う蝕」とは違い、慢性型は高齢者に多くみられます。虫歯の状態や進行度によっては経過観察をしたり、必要があれば削って詰め物をしたりします。

 

まとめ


虫歯の種類や進行度は人それぞれです。急性型の場合、思春期をむかえた中高生に多いといわれていますが、その理由としてあげられるのが勉強や部活動などで忙しく歯科医院に行く時間が作れないということです。小学生までは定期的に検診に行っていたが、その後は行かなくなってしまうというパターンが多いそうです。また、歯の硬さがもともと柔らかく虫歯になりやすい人も注意が必要です。

時間を作るのは難しいかもしれないですが、虫歯になってからでは遅いので定期的に歯科医院で検診を受けることをオススメします。
それ以外の方も、自分の虫歯がどのタイプでどれくらいの進行度なのか、どういった治療が必要なのかを理解していれば、治療やご自身でのケアに対する心構えが違ってくると思います。


杉澤デンタルクリニックでは虫歯の治療を早めにするべきか、もう少し様子を見るべきか判断し、患者さんと相談して決めています。お気軽にご相談ください。


杉澤デンタルクリニック行徳
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