クリニックブログ

2018.02.16更新

こんにちは。市川市行徳にあります杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

毎日、歯磨きをする時にほとんどの方が歯磨剤(歯磨き粉)を使っていると思います。

その歯磨剤にどんな成分が入っていて、どういった効果があるのかご存知でしょうか?


歯磨剤の種類、成分とその効果について説明したいと思います。



歯磨剤とは?

歯を磨く時に使用される製品ですが、一般的に使用されるのはチューブ入りのペーストで「練歯磨剤」と呼ばれています。以前は粉状の歯磨剤を使っていたので、そのなごりで「歯磨き粉」と呼ばれています。


歯磨剤の種類

歯磨剤は日本薬事法により【化粧品】と【医薬部外品】の2種類に分けられています。

基本成分だけでできているものを【化粧品】といい、基本成分に薬用成分が加えられているものを【医薬部外品】といいます。


歯磨剤の効果

・虫歯の発生と進行を防ぐ
・歯周病の予防
・歯石が溜まるのを防ぐ
・歯の着色を防ぐ
・歯を白くする
・口の中を浄化する
・口臭予防
・タバコのヤニを付きにくくする

歯磨剤の成分と働き

基本成分

▲清掃剤…無水ケイ酸・リン酸水素カルシウム・水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム
(清掃剤は研磨剤とも呼ばれ、歯の表面を傷つけずにプラークやステインなどの汚れを落とします)

▲発泡剤…ラウリル硫酸ナトリウム
(歯磨剤を泡立たせ、口の中に拡散させて洗浄し汚れを除去します。取り除かれたプラークやステインなどを包み込み、きれいになった歯の表面に汚れが再付着しないようにします)

▲湿潤剤…グリセリン・ソルビトール・プロピレングリコール
(歯磨剤に湿り気を与えます)

▲粘結剤…アルギン酸ナトリウム・カルボキシメチルセルロース・カラギーナン
(粉末成分と液体成分を結合させ、歯磨剤に粘性を与えます)

▲香味剤…サッカリンナトリウム・メントール・ミント類
(爽快感と香りをつけ、歯磨剤を使いやすくします)

▲保存料…安息香酸ナトリウム・パラベン類
(品質の劣化を防ぎます)


薬用成分

△フッ化物…モノフルオロリン酸ナトリウム・フッ化ナトリウム
(虫歯予防、再石灰化の促進、歯質耐酸性向上)

△抗炎症剤…トラネキサム酸・プシロンアミノカプロン酸・β-グリチルレチン酸・ビタミンE・オウバクエキス
(歯周病予防、出血防止、解毒、抗アレルギー作用、消炎など)

△酵素…デキストラナーゼ
(プラークの分解除去)

△殺菌剤…トリクロサン・ビオゾール(IPMP)・塩化セチルピリジニウム
(虫歯・歯周病菌の殺菌、菌の増殖を抑えます)

△知覚過敏…乳酸アルミニウム・硝酸カリウム
(象牙細管封鎖、神経鈍磨作用、痛み刺激の遮断)

△ヤニ除去…ポリエチレングリコール
(歯についたヤニを溶かし除去します)

歯磨剤の選び方

虫歯を予防したい方

・フッ素濃度が950ppm以上含まれているもの
・発泡剤が入っていないまたは少ない
発泡剤の効果で口の中が泡だらけになり、磨けたと錯覚し実際にはまだ汚れがあるのに歯磨きを終わらせてしまう人が多いです)
・研磨剤が少ない
歯の表面についた着色を落とす効果があるが、たくさん研磨剤が入っていると歯の表面に細かい傷をつけてしまい着色しやすい歯になってしまいます。


歯周病を予防したい方

・研磨剤が入っていない
研磨剤は着色を落とす為の成分なので、歯周病で歯肉が弱ってしまっている方には必要のない成分です。
・薬用効果のあるもの
歯石やプラークによって歯肉が炎症を起こしているので、歯肉の血行を良くしてくれる成分が含まれているものがオススメです。


子どもにオススメする歯磨剤

・フッ素配合のもの
フッ素濃度が高いものであれば虫歯予防に適しています。
・泡立ちにくいジェルタイプ
誤飲しても安全なように発泡剤や研磨剤が配合されていないものが多いです。そして泡立ちにくいので磨きやすいです。



まとめ
歯磨剤の種類は多く、ドラッグストアなどで購入する時にどの歯磨剤を選べばいいか悩むこともあると思います。また、歯科医院でしか購入できないものもあります。
どの歯磨剤が自分のお口に合うか分からない方は一度歯科医院で相談してみてください。

杉澤デンタルクリニック行徳
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