クリニックブログ

2018.02.23更新

こんにちは!杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

今日は「虫歯は遺伝する⁈」についてお話していきたいと思います(^^)


両親に虫歯が多いとその子供にも虫歯が多い…遺伝なのかな…などと思ったことはありませんか?

答えから言ってしまうと、確かに虫歯に大きく影響する歯の質や形、唾液の量や性状などは遺伝的な要因が含まれていますが、虫歯を引き起こす原因である虫歯菌は生まれながらに遺伝することはないのです。

つまり、虫歯菌そのものは遺伝しませんが虫歯になりやすい歯の質は遺伝します。


虫歯になりやすい歯の性質は遺伝するのですが、虫歯のなりやすさは子供の環境や生活習慣などによる影響も大きいです。特に食生活は影響が出やすく、例えば両親が甘いものをよく食べる、間食が多い、お茶やお水以外の飲み物をダラダラ飲むなどの食生活をしていると子供も同じような食事習慣になるので虫歯になりやすくなります。

虫歯菌は生まれたての赤ちゃんの中にはいません。虫歯菌がなければ虫歯になる可能性は低くなるため、虫歯菌の侵入を防ぐことが虫歯予防には有効です。お箸の共有、食べ物の口移しや噛み与えは虫歯菌を移してしまう可能性があります。
また歯磨きをきちんとしていなかったり、磨き残しが多い、歯を磨く習慣や磨き方にも虫歯と深い関わりがあります。遺伝により歯の質が弱い方が歯磨きを疎かにし、口の中を不衛生にすることは虫歯菌を増殖させることになります。

 

【子供が虫歯になる原因、予防のポイント】

〇1~3歳…生後6ヶ月頃から乳歯が生え始めます。

[原因]
・哺乳瓶虫歯…哺乳瓶をくわえたまま寝かしつける、哺乳瓶でスポーツドリンク、乳酸飲料、ジュースを与える。
・乳歯は歯質が弱く、虫歯への抵抗力があまりない
・お箸の共有などの虫歯菌の感染


[予防]
・間食の種類、回数のコントロール
・保護者による歯磨き
・歯科でのフッ素塗布
・保護者が虫歯のない口の環境を保つ

〇3~6歳…3歳ころになると乳歯がすべて生えそろいます。

[原因]
・甘いものをダラダラと時間をかけて食べさせる
・乳歯は歯質が弱く、虫歯への抵抗力があまりない
・お箸の共有などの虫歯菌の感染

[予防]
・保護者が虫歯のない口の環境を保つ
・間食の種類、回数のコントロール
・自分磨きをさせてから、保護者による仕上げ磨き
・歯科でのフッ素塗布、シーラント(奥歯の溝を塞ぐこと)、定期検診


〇6~12歳…6歳ころになると乳歯が抜け始め、永久歯に生え変わっていきます。

[原因]
・生え始めの永久歯は歯質が弱く、虫歯への抵抗力が弱い
・乳歯の奥歯の奥に6歳臼歯(第一大臼歯)が生え始めますが、歯ブラシが届きにくい
・乳歯と永久歯が入り混じる時期のため(混合歯列期)凸凹の歯並びで磨きづらい

[予防]
・規則正しい食生活
・間食の種類、回数のコントロール
・6歳臼歯が生えきるまでは保護者が仕上げ磨き、仕上げチェック
・歯科でのフッ素塗布、シーラント(奥歯の溝を塞ぐこと)、定期検診


ダラダラ食べが良くない理由としては、お口の中はだいたい中性(P.H 7.0)に保たれています。何か食べたりすると酸性(P.H 5.0)になります。これはお口の中の細菌が食べ物を分解して「酸」を出すからです。歯は酸性になると歯が表面から少しずつ溶けてしまいます。(脱灰)しかし唾液の力で徐々にまた中性に戻っていきます。(再石灰化)中性に戻ろうとしている最中にまた何かを食べてしまうと酸性に戻ってしまうためなかなか再石灰化できなくなり脱灰のみが進んでしまい穴が開いて虫歯になります。

厄介な虫歯菌ではありますが誰でも虫歯を予防することができます。
生活習慣には問題ないのに虫歯になりやすい…自分はどうなのだろうと思った方は一度、杉澤デンタルクリニック行徳までお気軽にご相談ください!


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