クリニックブログ

2017.11.22更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の石丸です。

だんだんと冬らしい寒さになってきました。体調は大丈夫でしょうか((+_+))??
そして、これから年末にかけて写真を撮る機会が増えると思います!
せっかく写真を撮るなら歯もキレイにみせたいですよねっ!!!!!

今回は、神経のない歯の変色を白くする方法“ウォーキングブリーチ”について書きたいと思います。


ウォーキングブリーチとは…?

皆さんご存知の通り、神経のない歯は色が濃くなっていきます。特に前歯だと周りの神経のある歯と神経のない歯の色が大分変ってしまいます。そんな神経のない歯(無髄歯)に裏側から穴をあけて、歯を白くする薬剤を入れて歯を白くする方法のことを言います。

その他にも神経のない歯を削り、差し歯をすることで周りの歯と同じような色調にすることで審美性を回復する方法があります。
比較的早く審美性の改善が見込まれるメリットと、被せ物の種類によっては保険が効かず高価である、虫歯になっていない部分の歯質も削る必要があるというデメリットがあります。
 

ウォーキングブリーチは1963年から行われています。その他のホワイトニング、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングは1989年よりはじまり、今ではオフィスホワイトニングとホームホワイトニングが主流になってきているため、ウォーキングブリーチを行う歯科医院は少なくなってきています。
※)歯の中に薬剤をいれて歩きながらホワイトニングを行うことから“ウォーキングブリーチ”と呼ばれるようになったそうです。


ウォーキングブリーチをする際の注意点

神経の治療を終えている歯は、脆くなっています。そのためウォーキングブリーチをいざやろうと思った時に歯の根っこの先端部分に膿をもっていると、その膿の炎症が増悪する可能性があるため、根の治療をまず行い健全な根の状態にする必要があります(´・ω・`)
安全にウォーキングブリーチを行うには、歯に問題がないことを確認してウォーキングブリーチをして下さい!!


ウォーキングブリーチの方法

①ウォーキングブリーチをする予定の歯に虫歯がないか、または、歯の根っこ(神経)と歯の先端(根尖)に問題がないかを確認する。


②問題がないことを確認できたら、ウォーキングブリーチをする歯に裏側から穴をあけて、過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムを混ぜた薬剤をいれて仮のフタをして1週間過ごします。薬剤の交換を1週間おきに2~3回繰り返すことで神経のない歯は白くなります。
(現在の色の濃さにもよりますが、1回で周囲の歯と同じ色調に改善することも十分あり得ます。)


③歯の白さに満足出来たら、歯の中にいれていた薬剤を取り除いて最終的なフタをします。
最終的なフタはコンポジットレジンと呼ばれる小さな虫歯治療にも使われている樹脂で完全にフタをします。


④噛み合わせを調整したらウォーキングブリーチは完了となります!!


ウォーキングブリーチのメリット、デメリット

○メリット
✔神経がない歯なので痛みが少ない。
✔歯を削る範囲が少ない。
✔セラミック等の保険外の白い被せ物を被せるよりも安価でできる。


○デメリット
✔歯の中でガスが発生してしまうことがある。(しっかりしたフタをする必要がある)
✔最終的なフタをするまで治療期間を守らなければならないこと。
✔セラミック等と違って多少の色戻りはしてしまうことがある。

ウォーキングブリーチができる条件
✔歯の形があること。
✔神経の治療(根管治療)が終わっていること。=歯の神経がないこと。
✔歯の先端に膿をもっていないこと。

ウォーキングブリーチでかかる費用

ウォーキングブリーチは2006年までは保険適用されていましたが、今は改定されて保険外診療として行われています。
(当院では、1歯につき 1回5000円+税 となります。)


まとめ

ウォーキングブリーチは笑った時に見える歯(主に前歯)、神経がない歯が対象となります。神経がある歯にはオフィスホワイトニングやホームホワイトニングをオススメしています。

杉澤デンタルクリニック行徳では、ウォーキングブリーチはもちろんのこと、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングも行っています。スタッフ一同患者さまの笑顔がみられるように全力でお手伝いさせていただきます!!
まずはお気軽にお問い合わせ下さい。ご連絡お待ちしております(*^_^*)
ホワイトニングの種類についてはこちら。ホワイトニングの種類について


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2017.11.15更新

こんにちは。市川市行徳にございます杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

歯の構造は簡単に分けると見える部分の『歯冠』とあごの骨に埋まっている『歯根』に分かれます。虫歯の進行や歯冠が欠けてしまったりすることで、歯根だけ残ることがあります。そうなると、また歯冠を回復するために被せ物をする方法を考えますが、その歯根の残った状態によっては差し歯を被せてもすぐ取れてしまったり、歯根を抜かなければならないこともあります。今回はそんな歯根だけ残った歯の治療方法について書いていこうと思います。


歯根だけ残る主な原因

〇歯冠破折
特に神経のない歯に多いです。神経がない歯はやや歯質がもろくなり割れやすくなってしまいます。硬いものを噛んだり、歯ぎしりや食いしばりの悪習癖があると歯に亀裂が入っていき、しまいには歯冠が大きく割れてしまうことがあります。神経をとっている歯はもともと健康な歯質が少ないことも大きな原因になります。


〇虫歯
虫歯が進行し歯冠が崩壊してしまうことがあります。通常は大きくなる前に虫歯が神経に近づくと痛みとして症状が出てくることが多いですが、神経が死んでしまい症状がなく大きく虫歯が進行してしまうことがあります。健康な歯質が少なくなっていき、強くない咬む力にも耐えられなくなり、歯冠が崩壊してしまうことがあります。

治療方法 


その後に残った健康な歯質の状態によって治療方法は分かれます。


〇歯茎よりも上に健康な歯質が残っている状態

必要に応じて神経の治療を行い、土台を立てて被せ物を行うことにより歯冠の形態や機能を回復します。歯肉より上の健康的な歯質が残存している状態はその後の被せ物のも長期的に安定することが期待できます。


〇健康な歯質が歯茎より上に出ていない状態(歯茎の中にある状態)

健康な歯質が歯肉よりも上に出ていない状態では、土台を立てて被せ物をしても再度土台ごと被せ物が取れてしまったり、歯根が割れてしまうリスクが高くなります。このように健康な歯質が歯肉よりも出ていない状態を再度長く持つ被せ物をするためには、歯質を歯肉より上に出るようにする必要があります。


●エキストル―ジョン(歯根挺出)

部分矯正により、歯質を歯根ごと引っ張り上げます。歯根を引き上げることにより健康な歯質を歯肉より上に出す方法になります。その後土台を立てて被せ物をします。この方法により再度被せ物が取れたり、歯根破折が起こるリスクを減らすことができます。
しかし、歯根を引き上げることにより、骨に埋まっている歯根が短くなりため、引き上げる長さに限度があります。


●クラウンレングス(歯冠長延長術)
外科的に歯根周囲の骨を削ることで、歯質を多く出させる方法になります。骨を削ることにより歯肉が下がり、歯質が歯肉よりも上に出てくることになります。その後土台を立てて被せ物を装着します。
この方法も骨を削れば削るほど骨に埋まっている歯根が短くなるため限度がある治療方法です。また、両隣の歯と比べ歯茎の位置が下がるため、審美的な位置における治療では適応しない場合もあります。


〇健康な歯質が埋まっている骨よりも上に出ていない状態

エキストルージョンにより歯根を引き上げることにより歯を保存することができる場合もありますが、一般的に歯抜歯になってしまうことが多いです。先述した通りエキストルージョンにも限度があるので歯冠だけでなく歯根までも崩壊してしまっている場合は抜歯が必要になります。


まとめ

歯が大きくかけ見える部分の歯がなくなり、歯を抜かないといけないと思われた方もいらっしゃるかと思います。しかし、状態によっては歯を保存し長く使えるかもしれません。残った歯の状態によって治療方法が変わるため、歯が欠けたらかかりつけの歯医者さんに相談してみてください。

杉澤デンタルクリニック行徳では精密に検査し十分な相談の上、エキストルージョンやクラウンレングスも行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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2017.11.08更新

みなさんこんにちは(*^-^*)杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

寒くなってきましたが体調を崩したりはしていませんか?


さて、今日は「歯医者で行う歯のホワイトニング」についてお話していきたいと思います。

みなさんも一度はやってみたいな~など興味を持ったことはあるのではないでしょうか?


 歯医者さんで行う歯のホワイトニングをオフィスホワイトニングと呼びます。オフィスホワイトニングとは歯に直接ホワイトニングの薬剤を塗布して、特殊な光を当てて歯を白くしていく方法です。その特徴は以下のようになります。

① 歯が白くなるのが圧倒的に早い!

 オフィスホワイトニングでは一番効果的な濃い薬剤、特殊なライトを使用します。1回のホワイトニングで終わった直後から歯の白さを実感できることが多いです。もちろん、その白さはもともとの歯の色に左右されますが、目で見て白さが実感できることがいい点です。もし、今の白さより大幅に白くしたい場合は、オフィスホワイトニングを何回か続けて行います。
 お家で行うホワイトニング(ホームホワイトニング)では歯が白くなったと実感できるまで時間がかかります。(毎日お家でやっても2週間ぐらいかかります)
歯を白くすることが最優先ならオフィスホワイトニングがおすすめです。


② 手間がかからない!

 ホームホワイトニングだとクリニックで型をとって作製したマウスピースを毎日装着し、薬剤が切れたらクリニックまで再度購入したりと継続するための手間がかかります。
 オフィスホワイトニングだと予約して行くだけ。施術時間は少し長く感じてしまうかもしれませんが一回(一日)で終わるのでお仕事で忙しいビジネスマンや毎日マウスピースをしたくない方にはおすすめです。


③ ホワイトニング後、数日しみる!

 ホームホワイトニングに比べてオフィスホワイトニングで使用する薬液の濃度が濃いためしみやすくなります。以前よりホワイトニング剤が改良されしみにくくなってきましたが、それでも最初はしみると思った方がいいでしょう。一般的に数日でそのしみる症状は消失します。しかし、普段の生活やホワイトニング中に強いしみや痛みが出る方はオフィスホワイトニングは適してないのかもしれません。


④ 後戻り

 ホームホワイトニングのように濃度が低い薬液で徐々に白くしていくのと違って一回の処置で効果を出すものなので後戻りが早いです。この後戻りも以前より改善され後戻りしにくくなってきていますが、ホワイトニングをしても永久に白さは保てません。
 個人の歯の質や生活によっては思っていたよりも早く黄ばみが出てきてしまうこともあります。個人差はありますがホームホワイトニングは約1~2年、オフィスホワイトニングは半年~1年と言われています。


【ホワイトニングの仕組み】

 ホワイトニングは歯の表に付着した色素を落とすだけでなく歯の中にある色素を分解し、歯の明るさをあげて歯自体を白くしていきます。歯の表面を削ったり傷つけることなく白くすることができます。特殊な光を当てることで薬剤を活性化させ歯の中にある色素を分解していきます。
 ホワイトニングをすると薬剤によっては一時的に歯のカルシウムが溶けだして歯の表面が荒れ、光の乱反射によって白く見えることもあります。これは徐々に戻ってきます。


【禁忌症、適してない方】

・無カタラーゼ症
 カタラーゼは体細胞に存在するもので過酸化水素(ホワイトニングの薬液に含まれる成分)を分解してくれます。カタラーゼを持ってないと過酸化水素を分解できないのでホワイトニングはできません。健康で薬のアレルギーのない方は過酸化水素を備えていると言われています。


・妊婦、授乳中の方
 妊娠中は体内のホルモンバランスが崩れている為体調に全く影響がないとも言えません。薬剤が直接害となることはありませんが念には念をいれましょう。

・虫歯がある方
 薬剤によってしみたり悪化させてしまうことがあります。

・光アレルギー


【ホワイトニング後注意事項】

 ホワイトニングの後は歯を守っているペリクルというタンパク質の保護膜がはがれていて数時間は外部からの影響を受けやすくなっています。ホワイトニング後24時間以内は色の濃い飲み物や食べ物(コーヒー、赤ワイン、お茶、カレー等)、酸性度の高い飲み物、食べ物(炭酸飲料等)、および喫煙は控えるようにしてください。


【まとめ】

 オフィスホワイトニングは早く白くしたい方、自宅でやるのが面倒な方には向いている方法です。杉澤デンタルクリニック行徳ではオフィスホワイトニングもホームホワイトニングも行っています。気になる方は気軽にご相談ください。

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2017.11.01更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

「最近歯の色が黄色くなってきた気がする…」「歯が透けてきた気がする…」
「冷たいものがしみる…」こういった症状がある方いませんか??
もしかしたら酸蝕症かもしれません!!


今日は酸蝕症についてお話したいと思います。



◆酸蝕症(さんしょくしょう)とは◆

酸性の飲食物や胃酸によって歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてしまうことです。エナメル質は体の中で1番硬い組織ですが、唯一の弱点が【酸】です。
歯が溶けてしまうというところだけを見ると虫歯と同じように思われてしまいますが、虫歯はプラークと呼ばれる汚れの中にいる細菌が糖分を栄養にして酸を作り出し、その酸によって歯が溶ける症状です。正式的には齲蝕症(うしょくしょう)と言います。


普段、私たちの口の中はpH6.8~7.0の中性に保たれています。しかし、物を食べたり飲んだりするとpHが下がり酸性になります。その酸性になった口の中を唾液が中性に戻す働きをしてくれるのですが、常に食べ物が口の中に入っていると中和されず酸性状態が続いてしまい、溶けた歯の表面を修復する再石灰化が間に合わなくなってしまいます。そうなると歯の表面のエナメル質はどんどん溶け、ついには穴があいてしまいます。これが虫歯です。


一方、酸蝕症は口の外から入ってきた酸や体内からの胃酸によって溶けてしまう病気です。虫歯と酸蝕症の違いは、虫歯は糖分から作られた酸によってできるのに対し、酸蝕症はそのままの形で入ってきた酸そのものが原因となることです。



◆酸蝕症の原因◆


〖酸性食品の摂取〗
グレープフルーツ、レモン、オレンジなどの柑橘系・炭酸飲料、ワイン、スポーツドリンク、お酢、ビタミン剤など
・柑橘系のフルーツpH4以下(レモンはpH2ともっとも強い)
・コーラpH2.2
・スポーツドリンクpH3~5
・黒酢pH3
・ワインpH3~4
※pH2.2~pH3.2はとても強い酸の数値です。歯はpH5.5以下から溶け始めると言われています。


〖反復性嘔吐・摂食障害(拒食症・過食症)による胃酸の逆流〗
習慣的に繰り返すと酸蝕症になることがあります。

〖職業的原因〗
硫酸、塩酸、硝酸などといった酸を使用している現場で働いている。



◆酸蝕症の症状◆


・歯がしみる
・歯の色が黄色くなった
・前歯の先が欠けてしまった
・歯が細くなった、薄くなった
・歯の噛み合わせ部分が平らになった、、、など

強い酸性の飲食物を過剰に摂取することで、だんだんと歯の表面のエナメル質が溶けて摩耗したり咬耗したりします。それに伴い透明感が増したり、象牙質が透けて見えるなどの見た目の違いが見られるようになります。



◆酸蝕症の予防法◆


・酸性の飲食物の過剰摂取は控える
・だらだら食べたり飲んだりしない
・酸性の飲食物を摂取した後はうがいをするかお茶・水を飲み口の中を中和させる
・酸性の飲食物を摂取した後すぐにブラッシングしない
※酸性の飲食物を摂取した後は、歯のエナメル質が柔らかくなっているのですぐにブラッシングしてしまうと歯が削れてしまいます。なので摂取後、約30分あけてからブラッシングしましょう。
・習慣性嘔吐や無理なダイエットはしない
※嘔吐してしまった後はよくうがいをしましょう。
・定期的に歯科医院で検診を受ける



◆酸蝕症の治療法◆

知覚過敏処置

まだ歯が溶けていないけど、歯がしみる場合に行います。歯質を強化させるための再石灰化のためにフッ素を塗布したり、神経まで刺激が伝わりにくくするためのお薬をしみるところに塗り込みます。

コンポジットレジン充填(範囲が小さい場合)

歯が溶けているが小さい場合は1回の治療で終わる樹脂を溶けている部位に充填し、歯の形態を回復させます。穴が開いたままだと、そこに汚れが溜まり虫歯にもなりやすく、さらに歯が溶けるのが進行してしまう恐れがあるため、スムーズな形に整えます。


詰め物や被せ物をする(範囲が大きい場合)

歯がやや大きくかけている場合は型をとって詰める必要性が大きくなります。部分的に詰める詰め物や全部覆う被せ物(差し歯)により歯の形態や機能、審美性を回復させます。

 

◆まとめ◆

酸蝕症は生活習慣病の一種と言われています。過去にはなかった食生活の変化が原因と考えられます。酸蝕症になる前に日々の食生活を見直し、もし酸蝕症の症状の中で当てはまる方は歯科医院に受診することをオススメします。早期発見・早期治療が大切になります。


杉澤デンタルクリニック行徳では酸蝕症の軽度から重度までそれぞれの重症度にあった治療を提案させて頂いております。お気軽にご相談ください!

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2017.10.24更新

こんにちは。市川市行徳にございます杉澤デンタルクリニック行徳の松井です。
今回は「歯周病のリスクファクター」について書いていきます。

歯磨きでしっかりケアをしているのに歯周病が進みやすい又は治りにくいという方いらっしゃいませんか?
歯周病は歯磨きで歯垢を落とすことに加えリスクファクターを減らすことでさらに改善、維持ができるかも知れません。


歯周病の直接的な原因は歯垢(プラーク)の中の細菌です。そして歯周病を悪化させてしまう原因として他にも多くの要素が関わっており、それらをリスクファクター(危険因子)と呼びます。


歯周病のリスクファクターには局所的なリスクファクター(口腔内環境)と全身的なリスクファクター(生活習慣)があります。


局所的なリスクファクター(口腔内環境)


・歯石
歯垢(プラーク)に唾液中のカルシウムやリン酸などが沈着すると2日程度で歯石になります。
歯石は表面がザラザラしていたり無数の穴があって歯垢(プラーク)がさらにつきやすくなってしまうため、歯石の周りに細菌が増えていき、歯周病の症状が悪化しやすくなります。
歯石は硬いので歯磨きではとれません。歯科医院のクリーニングで定期的に歯石を取ってください。


・歯並び

歯並びが悪い部分は歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりやすいため、歯垢(プラーク)が溜まりやすく炎症が起こりやすくなります。
矯正で歯並びを良くし磨きやすくするのもひとつ手ですが、磨き方を工夫したり磨きやすい道具を加えて歯垢が溜まりにくくします。しかし、ご自身での歯ブラシでは限界があるため、矯正器具がとれるまでこまめな歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。


・不良習癖(口呼吸、歯ぎしり、くいしばり)

〈口呼吸〉
口で呼吸するくせがある方は、口の中が乾燥し歯垢(プラーク)が付着しやすくなります。また、抗菌の役割のある唾液も少なくなるため細菌数が多くなってしまいます。さらに歯ぐきの抵抗力も弱くなってしまうため炎症が起こりやすくなります。
口を閉じ鼻で呼吸する習慣に変える工夫をしてください。


〈歯ぎしり、くいしばり〉
歯ぎしりやくいしばりをしているとき、歯には強い力がかかっています。このような強い咬合力により歯周組織がダメージを受けることを咬合性外傷といいます。細菌の感染による歯周組織の破壊はこの咬合性外傷によりさらに助長されてしまいます。歯の周りの組織に過度な負担がかかり歯周病が進行することも防ぐ必要があります。。
ストレスを貯めないようにする。歯の力の負担を軽くするためマウスピースをする。

・不適合な冠
歯に合っていない詰め物やかぶせものは、適合が悪いため隙間が生じています。その歯との境目や段差に歯垢(プラーク)が溜まりやすく、炎症が起こりやすくなります。
再治療し適合のよい詰め物や被せ物にし磨きやすい形態またはプラークが溜まりにくい環境にしてもらう。


・唾液量少ない
唾液が少ないと口の中が乾燥し歯垢(プラーク)がつきやすくなります。また、唾液の抗菌作用も減少するためお口の中の細菌が増えてしまいます。
唾液腺マッサージしたり、食事のとき噛む回数を増やしたり、こまめに水分補給して唾液を増やす。



全身的なリスクファクター(生活習慣)

 
・喫煙
ニコチンは血管も収縮し血行不良を引き起こし、免疫力が低下します。そのため炎症を起こしていても、炎症がわかりにくいうえ、出血も少なく発見が遅れがちです。さらに免疫力が低下するので歯周病を重症化させます。また歯周病治療でも喫煙者は治りが悪いことがわかっています。
禁煙することをお勧めします。


ストレス
ストレスが多いと食習慣や歯磨きの習慣が変わってしまうことがあります。また、歯ぎしりやくいしばりに繋がることもあります。さらにストレスが原因で体の抵抗力が弱まり、歯周病が悪化しやすくなることもあります。
ゆっくり湯船に浸かったり、しっかり睡眠をとって、ストレスを減らしましょう。


食生活
甘い食べ物、やわらかい食べ物は歯について、とどまりやすく、歯垢が増える原因になります。さらに不規則な食生活や栄養バランスを欠いた食事は歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼします。
甘いもの柔らかいものは控え噛みごたえのあるものをたべましょう。規則的で栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。


糖尿病
糖尿病だと浸透圧の関係で尿が多く出るため体内の水分が減少して口の中が乾燥しやすくなります。さらに細菌に抵抗する力が弱まっているので感染症になりやすく、組織を修復する力が低下するため歯周病の進行が速くなると考えられています。
糖尿病の人が歯周病になりやすいだけでなく、歯周病が糖尿病の原因にもなります。歯周病も糖尿病も治していきましょう。

  
まとめ

歯周病のケアは適切な歯磨きで歯垢(プラーク)を取り除いていくことが一番大切です。それに加えリスクファクターを少なくしていくことで、歯周病を重症化することを防ぐことに繋がります。

杉澤デンタルクリニックでは、定期的なクリーニングで歯石を取ったり、歯並びの関係で歯垢が溜りやすいところは、磨き方のアドバイスをさせていただいてます。不良な詰め物かぶせものに関しては、治療の提案もさせていただきます。また、ご希望の方にはマウスピースも作れます。喫煙している方はとくに歯周病の発見が遅れがちですので、一度杉澤デンタルクリニックに検診にいらしてください。

杉澤デンタルクリニック行徳
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2017.10.18更新

こんにちは。市川市行徳にあります杉澤デンタルクリニック行徳の石丸です。

食欲の秋と言われている季節でついつい食べ過ぎてしまっている今日この頃(゚Д゚;)…
おいしいものを食べるには歯の健康が第一です!!
みなさんは今年の秋はいかがお過ごしでしょうか???


虫歯になりやすい人やなりにくい人がいらっしゃるのはご存知でしょうか?特別甘いものを食べている自覚はないのに、また歯はしっかり磨いているのに、と周りの方々と同じように生活されているのに虫歯ができやすいと感じられている方もいらっしゃるでしょう。そういう虫歯になりやすい方は一般の方に比べ何が違って虫歯になりやすいのでしょうか?


今回は虫歯の危険因子について書いていこうと思います。特にご自身が『虫歯になりやすいなぁ』と思われる方はご参考にされてください!



▽虫歯の危険因子

虫歯は、唾液・歯の質の強度(耐久性)・虫歯になる細菌の量(ミュータンス菌の量)などの因子が揃って虫歯が発生すると言われています。虫歯の大きさ、虫歯の性質でリスクは異なってきます。


〇歯の質
虫歯は遺伝や先天性的な原因により、お母さんのお腹の中にいるときに影響を受けて、生まれた時から虫歯になりやすい歯の性質を持っている方は少なくないと言われています。もちろん虫歯になりにくい歯の性質を持って生まれてくることもあります。歯質が軟らかい人のほうが歯質が硬い人より虫歯になりやすい特徴があります。歯の質を選ぶことはできないですが、予防ケアをご自身でされることで口腔内の環境を整えることはできます。


〇歯並び
歯の性質と同じように顎の形、顎の発達は遺伝からくると言われています。歯が並ぶ顎が小さく歯のサイズが大きいと歯はキレイに並ぶことができず、歯並びが悪くなってしまいます。そうなると、歯と歯の間に汚れが溜まりやすく、また磨きにくくプラークが停滞する原因になってしまいます。そのため、溜まった汚れから虫歯になる要因となります。


〇虫歯菌感染
虫歯菌で代表的な菌のことを「ミュータンス菌」と言います。
ミュータンス菌はどこから感染してくるのかというと、唾液から感染してくると言われています。なので、生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はありません。
歯が生えはじめてしっかりとご飯を食べるようになると周囲の人から感染します。例えば、家族で一緒の大皿をシェアして食べたり、回し飲みしたりするとそこから感染すると言われているので、家族間でも注意が必要です。お口の中にこの虫歯原因菌であるミュータンス菌が多いほど虫歯になるリスクが高まってしまいます。

虫歯についてはこちら→ そもそも虫歯とは何?虫歯を理解して予防しましょう!


〇唾液の性状
虫歯はpHが5.5より下がることで進行していきます。そのpHが下がるのを抑制してくれているのが唾液です。唾液のpHが高い人ほど虫歯になりにくく、低い人ほど虫歯になり易くなります。また、唾液の量が多ければ多いほど虫歯になりにくくなります。唾液のpHはなかなか変えられるものではありませんので、よく噛んで食べて唾液を多く出して虫歯になるのを予防することが自宅でできる予防策になると思います。


〇食生活
お口の中は通常弱酸性に保たれています。絶え間なくなにかを食べるとお口の中は酸性の状態へと変わっていきます。なので、なにかを食べるときはちょこちょこ食べるのではなく、できるだけ一気に食べて虫歯予防の為に歯ブラシをされることをおすすめします。歯ブラシができない場合には、うがいだけでもされることをおすすめしています。

〇虫歯になりやすい飲み物
歯の表面はpHが5.5以下になると溶け始めます。
下記に書いた飲み物はpHを低くすると言われている飲み物なので、虫歯になるリスクは高くなります。


・スポーツドリンク pH3~5
・炭酸飲料 pH2~4
・飲むヨーグルト pH4前後
・ビール pH5前後
・ワイン pH4前後

〇虫歯になりやすい食べ物
・スナック菓子
・ケーキ、クッキー、キャラメル、チョコレート
虫歯になるもとというのは、歯にくっつきやすいもの。そして気にしている方も中にはいると思いますが、甘いものは虫歯の敵です!!!


〇虫歯になりにくい飲み物
・糖分の含まれていない飲み物 「水」
・お茶


〇虫歯になりにくい食べ物
・野菜、果物
・ナッツ類
・おせんべい
・チーズ
・カルシウムを多く含む魚介類
・シュークリーム
・プリン、ゼリー 歯に残りにくい食べ物なので子供のおやつにオススメです‼


〇歯磨き
どうしても歯と歯の間の汚れは残りがちです。その汚れから虫歯になってしまうので、歯間ブラシやフロスを使用してしっかりと歯磨きをすることが大切です。


〇クリニックにて

虫歯になりやすい人は定期的な歯科医院での検診やメンテナンス、また歯質強化のための高濃度のフッ素塗布が必要です。虫歯になりやすい人は周りの方と同じ生活していても周りの方より虫歯ができてしまいます。食生活などの改善を含め、普通よりこまめにクリニックに通うことにより、虫歯で歯を失うことを予防しましょう。



◎虫歯になりやすい方のチェック項目

✓下の前歯に虫歯がある

✓歯石が付きにくい
✓小さいころから虫歯が多かった
✓詰め物や被せ物が多い
✓歯並びが悪い
✓口呼吸である

◎まとめ
歯の形、歯の質、唾液の分泌量、唾液の質…など遺伝性な要因が虫歯になるリスクと大きく関連しています。また、歯並び・虫歯菌を増やさないためのオーラルケア・食生活でも影響すると言われています。
杉澤デンタルクリニック行徳では、患者さまひとりひとりにあった治療計画を提案し、納得いただいた上で治療をしています。
虫歯は痛みがあるものだけでなく、痛みのない虫歯もありますので、まずは診断にご来院されることをおすすめします。
食欲の秋の今だからこそおいしいお食事をされるお手伝いをさせてください!!お問い合わせのご連絡お待ちしております。

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2017.10.12更新

こんにちは、市川市行徳の『杉澤デンタルクリニック行徳』の杉澤です。

歯を失ってしまった後にその歯を補う方法にブリッジ治療があります。失った歯の両隣の歯を削り、被せ物を連結することにより失った歯を補います。今すでにブリッジ治療を受けられたことがある方やこれからブリッジ治療を行う方も少なくないと思います。他にも失った歯を補う方法には『入れ歯』や『インプラント治療』があります。これから、歯を抜かなければならない場合、この3つのうちどれかを選択しないといけません。今回はブリッジについてメリット・デメリットを含め書いていこうと思います。

※失った歯を補う方法は、ほかにも症例が限定されますが親知らずの移植や矯正治療により補う方法もあります。


ブリッジ治療とは


ブリッジ治療は少ない数の歯の喪失に対して、失った歯の両隣の歯を土台として被せ物を連結することにより、失った形態や機能、審美性を回復するための方法です。その材料は銀合金や樹脂であるレジン、金合金やセラミックやジルコニアなど多くの種類があり、またそれらを組み合わせることも多いです。保険診療では材料は限定されており、銀合金が主な材料になります。前歯部では見える前側はレジンで覆われますが、臼歯部は全てメタルの為、審美的に問題となります。また、保険外となるセラミックやジルコニアなどは精度面や審美的にも大いに優位ですが、高価になります。


ブリッジ治療  入れ歯治療に対する メリット

〇装着感がよい
取り外しではなく、入れ歯のようなピンク色の部分もないため、入れ歯に比べると大いに装着感がいいです。


〇咬み心地がよい
装着感と被ることかもしれませんが、ブリッジは取り外しではなく接着させてしまうため、土台となる歯が動揺しない限りぐらつきません。入れ歯はもともと取り外しの為、硬いものを噛むと多少動くことが考えられます。


〇審美性
入れ歯にはそれ自体を支えてもらうバネを歯にかけます。バネが金属を使用する場合が多く、審美性に劣ります。また、歯茎を装うピンク色の部分も見えてくると審美的に落ちてしまいがちです。


〇発音
入れ歯はブリッジ治療に比べ大きいため、舌に接触することが十分考えられます。特に慣れないうちは気になってベロの動きがぎこちなく、発音しずらいかもしれません。


ブリッジ治療  入れ歯治療に対する デメリット


〇適応に限界がある
ブリッジは失った歯の周囲の歯を土台とするため、多くの歯を失ってしまったり、一番奥の歯がないとブリッジを選択できなくなります。


〇歯を削る
土台となる歯に被せ物をする必要があるため、削る量が多いです。入れ歯もバネが設置される歯を少し削りますが、ブリッジは大きく削る必要があります。しかし、もともと被せ物をしている状態では、被せ物を外すことで更に削らなければならない量は少なくなります。
※接着ブリッジなど必要最低限の削去量でできる場合もあります。


〇高価
一般的に同じケースで比べた場合、保険内外問わずブリッジの方が高価になります。保険外の方がよりその差は大きいことが多いです。


〇ブリッジを支える歯にかかる負担が大きい
入れ歯にかかる咬合力に対する負担は、入れ歯を支えるバネのついた歯や、入れ歯直下の歯茎によって支えられますが、ブリッジは全て歯にかかるため、やや負担がかかります。
※失った歯の本数が少ないほどこのデメリットは小さくなります。


ブリッジ治療 インプラント治療に対する メリット


〇治療期間が短い
インプラント治療は最終的な被せ物をセットするまで治癒をまったりする期間が長くかかります。ブリッジ治療も抜歯した部位の治癒を待ちますが、インプラント治療より治療期間はかかりません。


〇外科的な治療が不要
インプラント治療のようにインプラント体を顎の骨に埋入するような外科的な治療は必要ありません。


〇保険適用がある
インプラント治療は保険がききませんが、失った歯の本数が少ない場合、ブリッジ治療は保険が適用できます。しかし、その材料は臼歯部が銀合金で、前歯は見える部分にレジンを接着させる材料に限定されます。


ブリッジ治療  インプラント治療に対する デメリット


〇土台となる歯を削る必要がある
ブリッジ治療は主に失った歯の両隣の歯に被せ物をする必要があるため、健康な歯であっても削る必要があります。それに比べインプラント治療は周りの歯に負担をかけずに済むため、削る必要がありません。


〇土台となる歯に負担をかける
ブリッジの土台となる歯にはそもそもその歯にかかる咬合力だけでなく、失った歯にかかる咬合力もかかります。インプラント治療は歯にかかる力はインプラントが埋入されている顎の骨にかかるため、周りの歯に負担はかかりません。


〇磨くのが難しい
ブリッジ治療は被せ物が連結されている為、デンタルフロスが通りません。歯間ブラシなどで隙間を磨く必要があります。1本のインプラント治療は周りの歯と接していますが、連結されていないため、フロスが通ります。
※インプラント治療も複数本の治療で連結される場合は、歯間ブラシなどで補助的に磨く必要があります。


まとめ

ブリッジ治療は歴史も古く、実績がある失った歯を補う重要な方法です。しかし、歯の失い方によってはブリッジ治療よりも入れ歯やインプラント治療の方が残った歯を長期的に残していくためによい場合もあります。何よりも、これ以上歯を失わないために現状の口腔内で色々な方法を考慮し決定することが必要です。
杉澤デンタルクリニック行徳では、失ってしまった歯について虫歯や歯周病など現在残った歯の現状を検査し、色々な方法を相談して決めております。お気軽にご相談ください。


杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.10.04更新

こんにちは、市川市行徳にございます杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

 

『歯を失ってしまった』または『これから抜かなければならない』という場合、その失ったまたはこれから抜く歯の部分を補う必要があります。その補う方法には、主にブリッジ治療と入れ歯の作製、インプラント治療の3つがあります。今回はそのインプラント治療について書いていこうと思います。


インプラント治療とは

現在のスクリュー型インプラント治療は1965年スウェーデンで始まりました。日本では1983年に初めてチタン製のインプラント治療が始まりました。それから様々研究や改良がなされ、表面の性状や形など変わってきていますが、現在もチタン製でスクリュー型のインプラントが主流となっています。


チタン製のインプラント体を顎の骨(失った歯の部位)に埋入し、そのインプラント体に被せ物を機械的(ネジにて)または化学的(セメントにて)に結合させて、失った歯を補います。

治療期間としてはその失った部位の状態にもよりますが、インプラント治療を始めてからだいたい、4~6か月で最終的な被せ物が入ります。健康保険がきかない治療のため、費用も高く、期間が長い特徴があります。


他の選択肢となるブリッジや入れ歯と比べると?

〇メリット

・周りの歯を削る必要がない。
→特にブリッジは両隣をやや大きく削る必要があります。
 
・周りの歯に負担をかけなくて済む。
→ブリッジや入れ歯は失った歯の咬合力などの負担を周りの歯が担うことになります。


・装着違和感が少ない。舌触りがいい。
→入れ歯のような違和感はなく、取り外しではないため、装着感がいい利点があります。


・噛み心地がいい。
→咬合力に対して動いた入りしないため、入れ歯よりしっかり咬むことができます。
 
・取り外す必要がない。
→歯科医が取り外せるように設計することが多いですが、患者様ご自身で取り外すことは基本しないです。


・審美的に優れることが多い。
→入れ歯の金具などがないため、審美的に優れることが多いです。


〇デメリット

・費用が高い(健康保険がきかない)
→健康保険が適用にならないため、保険外診療になり費用が高くなります。


・治療期間が長い
→インプラント体が骨としっかり結合するのを待つ必要があり、治療期間がかかります。一般的に終わるまでの期間は長いですが、通院回数が多いわけではありません。


・あくまで異物を体内に入れている為、慎重なメンテナンスが必要。
→ご自身の骨の中に入っているのは、いくら生体親和性があっても異物です。その異物に汚れなどが付着すると、インプラント体をさせる骨が急激に吸収する恐れがあるため、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。


・外科治療が必要。
→インプラント体を歯槽骨に埋入するための外科手術が必要です。もちろん一般的なインプラント治療の手術は局部麻酔下で行い、入院する必要はありません。


・全身的疾患によっては制限がある。
→外科手術が必要であるため、循環器疾患や重度の糖尿病など全身疾患によっては手術ができないことがあります。


私が考える一番のメリットは『周りの歯を削らなくて済む』と『負担をかけない』、というところと思っています。歯は削ってしまうともう戻ってきません。入れ歯やブリッジの咬む力の負担は周囲の歯にかかります。負担が大きくなった歯は破折や歯周病などのリスクが増します。インプラント治療はその負担を周囲の歯にかけずに済みます。

インプラント治療によって周りの歯を削らなくて済むことは大きなメリットです。逆に、周りの歯がもうすでに削られている歯であればインプラント治療でなくてもいい場合もあると考えています。
 

インプラント治療の流れ

1.術前検査
 歯周病検査、レントゲン検査、歯科用CT検査や最終的な被せ物の想定などインプラント治療部位の検査や全体的な検査


2.インプラント一次手術
 歯を失った骨の部位にインプラント体を埋入します。埋入後再度歯肉を縫合し、外からの細菌の侵入を防いだ状態で、インプラント体と骨の結合を待ちます。


3.インプラント二次手術
 一時手術後に再度歯肉を切開し、インプラント体と土台の形のような歯肉の形を最初に整える器具を装着します。
 部位や状態によっては一次手術後すぐに器具を装着し、二次手術を行わない場合があります。


4.型を取りインプラント上部の仮歯を作製し、最終的な歯肉の形態を整えたり、実際の歯の形でかみ合わせや見た目などをチェックする。


5.最終的な上部構造をセット


6.定期的なメンテナンス


インプラント治療と歯周病
インプラント体は歯を失った部位の骨によって支えられています。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯を支える骨が溶ける歯周病のようにインプラントを支える骨が溶ける可能性があります。またその溶けるスピードはご自身の歯の時より早く溶ける可能性が高いです。よって、現状のお口の中において歯周病が進行している状態でのインプラント治療はインプラントを早く失う大きなリスクとなります。

また、今は歯周病が安定していても重度の歯周病の既往がある場合は、重度の歯周病の既往がある人の方がない人よりインプラントを失うリスクが高いという研究結果もありますので、十分慎重なメンテナンスが必要と考えられます。


まとめ
インプラント治療は失ってしまった歯を補うための良い治療方法です。しかし、その状況によっては他の方法の方がいい場合もあります。歯を失った原因や現在の状況や既往歴、全身状態、部位や時間的や経済的制限など色々な状態を考慮し、他の方法もしっかり考え相談し決定するのがいいと思っております。

杉澤デンタルクリニック行徳でも、色々な検査や患者様の背景など総合的に考慮し相談して、インプラント治療を行うか、または他の方法を選択するか決めております。お気軽にご相談ください!

杉澤デンタルクリニック行徳
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2017.09.28更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

暑い日も過ぎて過ごしやすい季節になりましたね。朝晩と日中の温度差で体調を崩したりしていませんか?


さて今回は「歯周病になりやすい人の特徴」についてお話したいと思います。


久しぶりに歯科医院に検診に行ったら歯周病だと言われた…または最近歯磨きすると歯茎から血が出る…歯周病が気になる、このように感じたことはありませんか?今の自分のお口の中の状態を知る、自分は歯周病になりやすいタイプなのか知っておくことでこれからのケアの仕方が変わっていくと思います。


歯周病になりやすいタイプ

・口腔細菌のなかで歯周病菌の占める割合が多い
・歯並びが悪い
・口呼吸をしている
・歯ぎしりや食いしばりをする
・頻繁に間食をする
・長い期間喫煙をしている
・不規則な生活をしている
・糖尿病を患っていて食事制限などのコントロールをしていない
・歯のトラブルの経験が少なく、あまり歯科医院に行ったことがない


歯周病になりやすいタイプの方はお口の中の衛生状態に問題がある場合が多いです。虫歯も歯周病もなりやすいタイプの食生活やお口の状態等はとてもよく似ています。どっちになりやすいかは食生活などの改善できる要素ではなく元々どちらの菌を多く持っているかという点で決まります。
とは言っても虫歯になりやすい菌と歯周病になりやすい菌のどちらかを多く持っているかの割合を正確に判定することはできず、明確にタイプ分けするのは難しいのが現状です。

 

なかには歯周病にかかりにくいという方もいらっしゃると思いますがほとんどの方が歯周病になりやすいか虫歯になりやすい、もしくは歯周病にも虫歯にもなりやすいと考えておく方がお口の中のトラブルを予防していくうえではいいことかもしれません。

 

歯周病になりやすいタイプの人の予防方法

 

歯周病は虫歯に比べて自覚症状が現れにくいため発見が遅れてしまう可能性が高い病気です。特に歯科医院での治療の経験が少ない人は気付かない間に歯周病を悪化させてしまうことが多いのです。気が付いたら歯が揺れてきた…ということにならないため、歯周病と無縁な生活を送るために早期発見や早期治療だけでなく予防対策を行うことも大切と言えると思います。

 

また噛み合わせが良くない人や歯ぎしりの習慣がある人は歯に負担が多くかかってしまうため歯周病にかかりやすくなります。虫歯や歯周病のチェックだけでなく噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりのチェックを受けるのもお勧めします。そのような習慣がある人は就寝時に装着するマウスピースを作成して歯周病の予防をすることもできます。

 

歯科医院にかかることはもちろんのこと、日々のケアが大切な予防策のひとつです!
そのケアの仕方を知るため、確認のために定期検診に行くことが必要になってきます。


まとめ

ご自身に思い当たるような点はありましたか?痛みがない、自覚症状がないからと言って油断はせずに歯科医院でチェックを受けることは大切です。自分はどのようなタイプなのか知ることによってこれからの日常のケアの仕方も変わってくると思います。
現在は虫歯よりも歯周病の患者さんが増えてきていると言われています。歯周病は症状が進んでも自覚症状がほとんどないことが特徴ですので重症になる前に検診をうけることが大切になってきます。
前回の渡邊さんが書いてくれた「虫歯になりやすいタイプ」を読んでいただけると自分がどちらのタイプなのか分かりやすいかもしれません(^^♪

https://www.sugisawa-dentalclinic.com/blog/2017/09/post-35-516242.html

杉澤デンタルクリニック行徳では検診も虫歯のチェックや歯周病の詳しい検査の方も行っておりますのでお気軽にご相談ください!


杉澤デンタルクリニック行徳

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2017.09.21更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

 

毎日、一生懸命頑張って歯を磨いているのになぜか虫歯になってしまうという方はいらっしゃいませんか?
虫歯になってしまうのには原因があります!!!
虫歯になりやすい人の原因や特徴、そして予防法について説明したいと思います。


◆虫歯になりやすい原因

虫歯のなりやすさ、歯の強さなどはその人の体質に関係があります。しかし、大きな原因としてあげられるのが唾液の量と質、歯並びです。


歯の表面はpH5.5から下がると溶け始めます。通常のお食事でもお口の中のpHは5.5より下がります。特別pHが低い食べ物でなくて、普通のご飯でも下がっていきます。なぜならごはんに含まれる糖分を口腔内の細菌が分解し、酸を一斉に放出するからです。だから、誰でも毎食後はpHが5.5より下がります。毎食時に歯が溶けるの?と思われるかもしれませんが、溶けているのは事実ですが、それを毎回修復(再石灰化)してくれているのが、唾液なのです。食後、唾液が30分ぐらいで溶けた歯の表面を元通りに戻してくれるのです。唾液は口の中の虫歯菌が増えないようにする作用や菌を殺菌する作用、食後の酸性になった口の中を中性に戻して、歯が溶けないようにする再石灰化など様々な働きをしています。


だから、唾液の量が多いほど、またpHが高いほど修復作業や早くpHを挙げて歯が溶ける時間を少なくしてくれます。しかし、だらだら長い時間食べていたり、歯にくっつきやすいお菓子など、常に口の中にものが入っていると、酸性の状態が続き再石灰化が起きづらくなり、虫歯になるリスクを高めてしまします。間食してしまう方や飴・ガムをよく食べる方は注意が必要です。


歯についた汚れを落としてくれるのは歯ブラシだけではありません。先ほどの唾液もそうですが、歯の周りの頬の粘膜や口唇の裏側、舌が動くときに歯についた汚れを落としてくれます。このことを自浄作用といいます。この自浄作用は歯並びがキレイに整っているほど起こりやすいです。前歯で前後にずれている歯になってらっしゃるかたはお気づきかもしれませんが、その裏側の歯に着色が付きやすくありませんでしょうか?これは、口唇の自浄作用が裏側の歯に起こらなく、汚れが付きやすくなっている為です。このように歯が曲がって生えていたり歯が重なって生えていると、単純に歯ブラシで磨きにくいだけでなく、周囲組織の自浄作用も期待できなくなり虫歯になるリスクが高くなってしまいます。

◆虫歯になりやすい人の特徴

・唾液の量が少ない
・唾液のpHがやや低い(酸性より)
・歯の硬さが弱い
・口の中の虫歯菌が多い
・歯並び、噛み合わせのバランスが悪い
・頻繁に間食をする(お菓子やジュースなど…)
・歯磨きが不十分


◆虫歯になりにくい人の特徴


・唾液の量が多い
・唾液のpHが高い(アルカリ性より)
・虫歯菌が出す酸への耐性に優れていて、もともと歯が強い(硬い)
・歯並びが整っている
・間食をあまりしない
・毎日正しく歯磨きをしている
・定期的に歯科医院で検診を受けている

◆予防法


・虫歯になりやすいお菓子やジュースをなるべく少なくする
・食事中に水やお茶を多くとりpHを下げないようにする
・食事時間や回数を適切にする
・矯正治療にて歯並びを整える
・定期的に歯科で検診を受けたり、フッ素塗布などを行い歯を強化させる

◆まとめ
虫歯になりやすい人は、虫歯になりやすい食べ物を好む傾向がある場合は、食生活の見直し・管理をすることで口腔内の環境を改善する必要があります。
しかし。虫歯になりやすい人は唾液が少なかったり、pHが標準より低かったり、歯そのももの硬さが低いなどの可能性があり、周りの標準な方たちと同じように食事したり、毎日磨いていても虫歯になってしまうことも考えられます。

虫歯になりやすいと思われる方は、周りと同じような生活では虫歯になるリスクがあるため、より虫歯にならないような努力が必要になります。その努力は、毎日の歯ブラシを頑張るのもそうですが、定期的にデンタルクリニックで検診やメンテナンスを受けることも重要だと思います。もし、ご不安な方は杉澤デンタルクリニック行徳にお気軽にご相談ください。

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