クリニックブログ

2017.09.14更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の松井です。

歯石を取るのに何回か通うことになったという経験はありませんか?
なんで一度で取れないのかな~と思う方もいるかもしれません。
今回は歯石取りで何回か通う理由を書いていきます。


歯石取りに何度かかかるのは、歯周病にかかっていることが考えられます。
歯周病は、はみがきをすると出血するぐらいで、ほとんど自覚症状ないまま進んでしまう特徴があります。


◎歯周病
歯周病とは歯を支える周りの組織の病気です。歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先が行き届かないでいると、そこにプラーク(歯垢)が停滞し歯ぐきが赤くなったり、腫れたりします。そして進行すると歯と歯ぐきの境目が深くなり(歯周ポケット)歯を支えている土台の骨(歯槽骨)が溶けて下がっていきます。
重度になると支える骨がなくなってしまうのでグラグラ揺れてきて最終てきには抜けたり抜かなくてはいけない状況になります。


◎歯周病の原因
歯周病の原因は歯垢(プラーク)=細菌の塊です。(歯垢1mgに10億個もいます!)
歯垢は唾液の中のカルシウム成分などと混ざり歯石になります。(48時間で歯石になり始めると言われています)
歯石は無数の穴があいていたり表面がザラザラしていて、歯周病の原因の細菌の格好の棲みかになってしまい、歯石ができてしまうと歯の周りの細菌が増えてしまいます。
歯石は歯の表面についていて見えている歯石と歯ぐきの中の隠れている歯石とあります。


◎歯周病の治療
歯周病の治療には患者さん自身が毎日行う「セルフケア」と歯科医師、歯科衛生士が行う歯石取り「プロフェッショナルケア」の両方が必要になってきます。


プロフェッショナルケアではまず、、、表面に見えている歯石や着色をとって、セルフケアをしやすくします。
表面の歯石を取ることで歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間にブラシの先が当たりやすくなり、原因の歯垢がセルフケアで除去しやすくなります。


次に歯ぐきの中に隠れている歯石を除去していきます。
目で直接見ることができないので、歯と歯ぐきの間に専用の器具を入れ歯石がどこにあるか探って1本1本丁寧にとっていくので、時間がかかります。出血があると血液で歯石が隠されてしまい取り残しが増えてしまうので、事前に表面の歯石取りとセルフケアで炎症を減らしてから行うのが理想です。


歯ぐきの深いところを触り、歯茎の中の歯根面に沈着した歯石をとると痛みが伴いますので麻酔をして行います。一回で全体的に麻酔して歯石をとる方法もありますが、お体への負担が大きくかかりますので、1回に4本から6本の歯の周りの歯ぐきの中の歯石を麻酔下で除去するのでお口の中全部の歯ぐきの中の歯石取りをすると、6回(右上、左上、上前歯、右下、左下、下前歯)ほどかかります。


ひと通り歯石を取り終えたら、どのくらい良くなったか、歯石を取り残してないか、炎症は減ったかなど検査し次の治療に進むか、もう一度歯ぐきの中の歯石取りをするか、メンテナンスに移行できるかみていきます。


重度の歯周病がある場合は歯ぐきを切ってめくり歯の根っこを直接見て歯石を除去してくこともありますが、患者さんの負担もありますので、相談して決めています。


◎メンテナンス
1か月~3か月の間隔で、プロフェッショナルケアをうけ、健康になった歯ぐきを保つお手伝いをします。


◎まとめ
健康に近い方だと歯石取りは数回(1~2回)でメンテナンスに移行できますが、歯周病が進行すればするほど回数は多くかかってしまいます。
歯周病は時間をかけて進む病気で、治る時も同じように時間がかかります。進行してしまうと治療期間が半年から1年ほどかかってしまうこともあります。


歯周病は気付かないうちに進んでしまいます。ひどくなってしまう前に一度杉澤デンタルクリニックに検診にいらしてください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.09.09更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

 
 急に前触れもなく歯が痛くなったり、前々から違和感はあったんだけど痛みが増してきた!など、歯の痛みを経験されたことがある方は比較的多くいらっしゃると思います。そして、歯の痛みは強烈であり、我慢できなかったり、痛み止めが効きにくかったりします。今回はその歯の痛みの原因と治療法について書いていこうと思います。


【歯の知覚機構】
まず体の表面感覚には下の5つの感覚が存在します。
〇 触覚(触られた感覚)
〇 圧覚(押された感覚)
〇 冷覚(冷たさの感覚)
〇 温覚(温かさの感覚)
〇 痛覚(痛みの感覚)

 ある刺激をそのつかさどる感覚の神経の末端(一番先端)のセンサーが感知し、その信号を脳に伝達して、感覚がわかる仕組みになっています。


 痛覚のセンサーが多い場所は痛みを感知しやすいし、逆に少ない部分は痛みを感じにくい部位ということです。肘の裏などは痛覚が少なく、つねっても痛くないですよね!?


 また、その感覚を感知する神経のセンサーはそれぞれの感覚によってことなり、またその神経の太さなどもそれぞれ違います。神経の太さなどによって、その感覚がわかるスピードなども変わってきます。太い神経ほど早く伝わります。(スピードが速い順序=神経が太い順:触圧覚→冷温覚と強い痛覚→痛覚)


 また、細い神経ほど他の影響も受けやすく、例えば歯を抜く時の麻酔で痛みは抑えられますが、抜かれている感じや押される感じは残ることを感じた経験ございませんか?歯科医からも抜歯時に「押されている感じはありますよう」と言われたことはないでしょうか?痛覚をつかさどる神経は細く麻酔の影響を受けやすいため、痛みは感じないが、太い神経の触圧覚はやや影響を受けずに残るためです。


 そして、歯の中にも神経がありますが、実はそこには痛覚をつかさどる神経しかないのです。触られた感じや冷温覚の神経は存在しておりません。

 
 でも、歯を触った感じや押される感じはあるのでは?と思われるかもしれませんが、それは歯の周りの歯根膜という歯周組織に存在し、その感覚をお覚えます。歯が浮いた感じなどは歯周病や根の病気など歯の周りの炎症が原因で感知していることが多いのです。

 
 でも冷たいものや温かい感じはどうなの?とも思われるかもしれませんが、熱の刺激は歯の象牙質の中にて水の動きで神経に伝わりますが、結局痛覚として感知します。冷たいものや熱いものはしみるという痛みとして感じますよね?

 
 歯の中にある痛覚にも二つの種類があり、鋭い痛みを感じとるAδ神経線維という神経と鈍い痛みを感じとるC神経線維があります。(太さ:Aδ>C)Aδ神経線維が感知すると強く鋭い歯の痛みとして感じ、C神経線維が感じ取ると、ジワジワくる鈍痛として感じます。


【歯の痛みの特徴】

◆ 何もしなくても痛い!!

〇虫歯

 歯の中に細菌の感染が強く認められると、何もしなくてもズキズキ痛みます。虫歯が進行し、ついには歯の内部の神経のある部屋にまで、虫歯が到達してしまうと強烈な痛みが襲ってきます。自発痛といい、なんの刺激もないのに生じる痛みがある場合はやや進行していることが予想されます。
<治療>
 ここまで、強い痛みがある場合は、神経をとる治療が必要なことが多いです。レントゲンや他の検査もしてからの総合的な判断になりますが、虫歯が原因で強く痛む場合は神経をとらなければならないことが多いです。

〇根の病気
 もし、神経がない歯なのに強い痛みがある場合は、根の病気が原因かもしれません。神経がない歯、または神経が死んでしまった歯の中で細菌が繁殖すると歯の根の先端に膿ができてきます。慢性的な病変なので症状がなく進むことが多いですが、免疫力の低下などが引き金になり、急に強烈な痛みが出てしまうことがあります。でもまた、慢性に戻り、症状が落ち着くこともありますが、原因を取り除かないと、また急性に転化し痛みが襲ってくることが予想されます。
<治療>
 根の中の細菌を取り除く治療である根管治療が必要です。根の中の細菌が減少すると、膿はなくなり症状も落ち着いていきます。神経が残っているかどうか、十分な検査をする必要があります。痛みが強い場合、抗生物質を服用することもあります。


◆ 冷たいものや温かいものでしみて痛い!!

〇虫歯
 特に冷たいものでしみるときは虫歯の初期症状であることが多いです。また、温かいものがしみるときは虫歯がやや進行していることが多いです。冷たいものがしみるようになったら早めに虫歯がないか歯科医院にて検査するのが賢明です。
<治療>
 まだ、神経まで達していないようなら、虫歯を取り除き詰め物にて歯の形を回復させます。しかし、虫歯がなくてもしみる場合がありますので、検査を行い鑑別診断が必要です。

〇知覚過敏
 虫歯ではなくても特に冷たいものがしみる場合があります。知覚過敏です。歯茎がさがったりすると、今まで覆われていた歯質(象牙質)が露出し、神経までの距離が短くなったり、象牙質はエナメル質より神経までの刺激を通しやすいため、冷温刺激で痛みとして感じます。しかし、それは一過性で自然に治癒することもあります。
<治療>
 その症状の強さにもよりますが、自然に治ることもあるため経過観察にて様子を見る場合や、象牙質の細かい管を塞いで刺激が伝わりにくくするためのしみ止め剤や知覚過敏用の歯磨剤を用いることが多いです。しかし、歯がえぐれていたり、症状が強い場合は樹脂をしみる部分に張り付けて、刺激を遮断させる治療も行います。歯茎がさがる原因として歯周病があります。もし歯周病が認められたらさらに歯茎が下がっていきますので、歯周病の治療が必要になります。


◆ 咬むと痛い!!

〇根の病気
 神経がない歯で根の先端に膿をもっている状態では、噛むことで歯に咬合力がかかり、その力が根の先端に伝わり痛みが生じる場合があります。
<治療>
根管治療により根の中の細菌を取り除く必要があります。細菌が減少すると根の先端の膿は治癒しもともとあった骨に回復し、咬んでも痛くない状態に戻ります。


〇歯周病

 歯の周りの組織に細菌の感染により炎症が波及し、歯周組織の破壊が生じます。進行することにより歯をさせる骨の吸収も生じ、歯にかかる咬合力に耐えられなくなり、痛みが生じる場合があります。
<治療>
 歯の周りに付着した感染の原因である歯石やプラークを徹底的に取り除きます。感染が収まることで、歯肉の炎症は収まり、腫れた歯肉は引き締まるなど、歯周組織が健康な状態を取り戻すことで、咬んでも痛みが生じなくなります。しかし、重度に歯周病が進行していしまうと、破壊された歯周組織は咬合力に耐えられなくなり得るため、そうなる前の歯周治療が必要です。

◆ 就寝前に痛くなる!!

〇進行した虫歯
 就寝前の痛みが出た場合は、虫歯が進行し歯の中の神経に近いまたは神経に感染している可能性があります。急性化膿性歯髄炎といい、神経(歯髄)に細菌が感染し化膿を起こす炎症が生じます。就寝前の強烈な痛みを特徴とし、痛み止めも効かず眠れないこともあります。
<治療>
 神経が感染し炎症が歯髄全体に波及している場合は、神経をとる(歯髄の感染を取り除く)必要があります。この治療で強かった痛みが嘘のようになくなることも多いです。


〇根の病気
 根尖に慢性的に蓄積された炎症が急性転化することにより、就寝前に強く痛むことがあります。神経がないまたは神経が死んだ歯に生じます。
<治療方法>
 根管治療により、根管の中の細菌を取り除く治療を行います。

◆ 歯茎が腫れて痛い!!または歯茎のところを押すと痛い!!

〇歯周病
 歯周病は歯の周りに細菌の感染が生じ歯周組織に炎症が波及する病気です。歯茎からの出血や腫れが初期の症状とみられますが、痛みとしては生じにくい特徴があります。しかし。その進行により歯を支える歯槽骨が吸収したり、歯の周りに膿(歯周膿瘍)ができたりすると歯茎の重い鈍痛が生じることもあります。歯に近い部分の歯茎を押すと鈍い痛みを覚えることもあります。
<治療>
 歯周病の治療が必要です。歯の周りに沈着した歯石やプラークを徹底的に除去し、また再度付着しないようにしなければなりません。破壊された歯槽骨は元に戻りにくいため取り返しのつかない状態になる前に早めの検査と治療が重要になります。

〇根の病気
 根の先端にできた膿が歯槽骨を突き破って歯茎に出てくる場合があります。そこはプクっと歯茎が盛り上がり、その頂点の穴から膿が出てきます。そこを押すとやはり鈍痛が生じます。やや歯と離れた歯茎に出てくる特徴がありますが、歯周病との鑑別診断が必要です。

◎まとめ
 歯の痛みは見えないところで、かつ強い痛みを伴うことが多いので我慢できないことが多いです。そうなる前に、治療することで強い痛みが出てくるのを防ぐ必要があります。虫歯や根の病気、歯周病など進行する前の予防や治療が重要です。
 症状がなくても定期的に歯科医院にて検診やメンテナンスを行い、痛みのない健康なお口を長期的に保ちましょう!

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.09.07更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の石丸です。

今回は唾液について書いていきます!
そもそも唾液とは、唾液腺から分泌される液のことを言います。唾液腺は3つの大きな唾液腺(大唾液腺)と5つの小さな唾液腺(小唾液腺)があります。

◎大唾液腺
〇耳下腺:耳の前あたりにあり、上の大臼歯の頬粘膜から唾液が出てきます。
〇顎下腺:顎の下に存在し、舌の前の下から分泌します。
〇舌下腺:舌の下に存在し、顎下腺と同様に舌前方の下の粘膜から分泌します。

◎小唾液腺
〇口唇腺:口唇の裏側の粘膜に存在し分泌します。
〇口蓋腺:口蓋の粘膜に存在し分泌します。
〇頬腺:ほっぺの裏の粘膜に存在し分泌します。
〇臼歯腺:奥歯の奥の方の粘膜に存在し分泌します。
〇舌腺:舌に存在し分泌します。

このように、唾液腺は大小多く存在し、口腔内の様々な部位から出ています。


 また、人間は1日におよそ1000㎖~1500㎖ほど分泌されると言われています。その唾液の性状は「ねばねばした唾液」と「さらさらした唾液」の二種類あります。

〇ねばねばした唾液
 主に交感神経にコントロールされています。交感神経とは自律神経のひとつで、緊張したときに活発に働くとされています。ねばねばした唾液は納豆などに含まれている“ムチン”というねばねばとした成分が含まれていてこの成分が体内に侵入しようとしている細菌をストップさせてくれたり、お口の中の粘膜を保護、保湿するなど「身体を守ってくれる役割」があります。緊張するとお口が乾くのは、さらさらした唾液が出ていなく、このねばねばした唾液が出ているからなんです。


〇さらさらした唾液
 主に副交感神経にコントロールされている。ねばねばした唾液と同じで副交感神経も自律神経のひとつで、リラックスしているときに活発に動くとされています。
さらさらした唾液は食事中に多く分泌し、消化を助ける酵素を多く含んで食べ物を湿らせて飲み込みやすくするなど「消化吸収を助ける役割」があります。うとうとしたときにお口から唾液が出てきそうになるのは、このさらさらした唾液が出ているからなんです。

【唾液の役割】

▼抗菌・殺菌作用
 唾液にはリゾチームやラクトフェリンなどの抗菌作用のある物質が含まれており、お口の中に病原菌等の細菌の繁殖を抑えて感染を防ぐ働きのことを言います。リゾチームは細菌の細胞の壁を破壊し死滅させます。またラクトフェリンは鉄イオンと結合する特徴があり、細菌が必要としている鉄イオンを奪います。
 唾液が減少すると口臭が増える可能性があります。これは抗菌作用が減少し細菌が増殖し、細菌の出す口臭原因物質が多くお口の中で産生されてしまうからなんです。


▼消化作用
 唾液の中にある消化酵素、“アミラーゼ”はデンプンを分解して食べ物の消化を助けて体内へ吸収させます。よく噛んで唾液の分泌を増やさないことにはちゃんと消化されず、胃腸に負担がかかってしまいます。


▼自浄作用
 歯(表面、歯間)に付着したプラークや食べ物のカスを洗い流してくれる働きがあります。
※唾液の分泌量が多ければ多いほど洗い流せますが、唾液の量が減少してしまうと十分に分泌されないで流れが悪くなることがあります。例えばスナック菓子など歯に粘着性のある食べ物は唾液が十分に分泌されないで流しきれないことがあるので、食べた後は十分に歯磨きをする必要があります。


▼修復作用
 歯の再石灰化を担います。唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンにより、酸によって溶けだした歯の表面に作用し、エナメル質のアパタイト結晶を新しく形成し、元の状態に修復してくれます。
 また、唾液の成分である上皮成長因子(EGF)はお口の中の粘膜の傷を早く治してくれます。皮膚の傷より、お口の傷の方が早く治りやすいですよね!唾液が少ないとなかなか傷も治りにくくなってしまいます。


▼潤滑作用
 発音など口や顎を使うときに唾液自体が潤滑油のような働きをしてくれます。食べ物を食べているとき飲み込みやすいように助ける働きもしてくれます。


▼pH緩衝作用
 通常口腔内は中性pH6.8前後で保たれています。pHが酸性に傾いたら歯のエナメル質が溶解して虫歯になる環境を作ってしまうので、酸性を中性に中和させることをpH緩衝作用と言います。
 唾液のpHが高い人ほどこの作用が強く、エナメル質の表面が溶けだすことを防いでくれるので、虫歯になりい人の特徴でもあります。しかし、pHが高いと石灰化が強くなるため、歯石ができやすくなり歯周病に気を付けなければなりません。特に顎下腺や舌下腺の大唾液腺は舌の下の粘膜から分泌するため、下の前歯の裏についたプラークが石灰化しやすく、前歯の裏に歯石が沈着しやすいです。


虫歯についてはこちら!!https://www.sugisawa-dentalclinic.com/blog/2017/03/post-7-433618.html


▼粘膜保護作用
 お口の中の粘膜を守って、口腔内が乾燥しないように防いだり、刺激でお口の中が傷つかないように防ぐ働きのことを言います。


◎唾液が減るとおこる症状
✔会話がしにくくなる
✔飲み食いがしにくくなる
✔口腔内が乾きやすくなる
✔口内炎・口角炎ができやすくなる
✔虫歯や歯周病になりやすくなる
✔口臭がする
✔舌や唇がひび割れる


◎唾液が少なくなる原因
✔生活習慣病
✔病気や薬の副作用によるもの
✔生活環境の変化


◎唾液をたくさんだすためには…
✔よく噛むように心掛ける
✔ガムを噛むことによって唾液の分泌を促す(フッ素入りのものがオススメ♩)
✔唾液腺のマッサージ(耳の前からほっぺの方に、または顎の下の後方から前方へ)


◎まとめ
 長生きが決まるのは唾液とも言われているくらい大事な働きをしています。唾液は年齢とともに減っていくと言われていますが、よく噛む習慣をつけて唾液腺を刺激してなるべく唾液を分泌させるようにすることがカギとなってきます。特に、唾液の量や性状によって、歯周病になりやすい人や虫歯になりやすい人になっていることになります。 
 杉澤デンタルクリニック行徳では、虫歯になりやすい人や歯周病になりやすい人それぞれへの治療やメンテナンスを考えお薦めしております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.08.31更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

 歯周病は細菌による歯周組織への感染により起こります。感染により炎症が生じ、歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨という骨の吸収が生じてしまいます。その吸収がさらに進行すると、歯は支えを失いぐらつき始め、さらに進行すると抜けてしまいます。その失った骨などの歯周組織を再生させる治療が歯周組織再生療法です。今回はその歯周組織再生療法について書いていこうと思います。


【歯周組織再生療法の適応症】
 歯周病の進行で歯を支える骨が吸収するのですが、その吸収パターンは2つあります。それは水平的に吸収していくパターン(水平性骨吸収)と、部分的に垂直的に吸収するパターン(垂直性骨吸収)があります。例えて言うなら、何本かの花を支える土が全体的になくなっていくのと、一部のお花の周りの土だけなくなっていくようなパターンです。

 まず、水平性骨吸収のような吸収形態において、歯周組織再生療法による骨の再生は期待できません。垂直性骨吸収において、吸収した骨の周りにどれだけ骨が残っているかで、歯周組織再生療法による骨の再生が期待できます。


【歯周組織再生療法とは】
 歯周組織の再生とは、主に歯周病によって失ってしまった歯周組織を再生させる治療法になります。その歯周組織とは主に歯を支える骨(歯槽骨)と歯根膜、セメント質になります。ここでkeyになるのが、歯根膜という組織で歯の表面のセメント質と歯槽骨の間のクッションや歯にかかる力を感知する働きがあります。この歯根膜から骨を作る骨芽細胞やセメント質を作るセメント芽細胞、歯根膜を作る線維芽細胞が生まれてきます。よって、歯を支える歯周組織を再生するためには歯根膜へ骨芽細胞や線維芽細胞、セメント芽細胞を多く作ってもらうよう働きかける必要があります。


~再生とは~
 細胞工学における組織の再生において、必要な3つの要素に細胞(Cell)・足場(Scaffold)・成長因子(Growth Factor)があります。その3つの条件がすべて整って再生が起こるわけです。

1.細胞 : その組織を作る細胞です。歯周組織の再生においては骨芽細胞・線維芽細胞・セメント芽細胞がこれにあたります。


2.足場 : 細胞が組織を作るスペースにあたるところです。ほかの細胞が入って来てしまうと違う組織ができてしまいます。また、その足場がないと再生するスペースがないため単純に組織がなくなってしまいます。


3.成長因子 : その組織を作り細胞の成長を促進し、組織再生を促します。

【再生療法の材料】

〇自家骨 : 最も安定した再生療法材と思われます。自分のものだし、その中には細胞も成長因子もあり、ゴツゴツした骨を詰めることにより足場にもなりえます。しかし、その自家骨自体が多く取れないことに問題があります。


〇他家骨 
 自家骨同様に歯周組織の再生に必要な細胞や成長因子が存在し、そのものが足場となりえる特徴があります。量にも制限が少ないメリットはありますが、他人のものになりますので、未知なる感染症など不安要素があります。当クリニックでは選択しておりません。


〇エムドゲイン
 ブタの歯胚組織を用いた歯周組織再生療法材である。歯胚とは歯や歯周組織の発生過程における最初の組織です。その歯胚の中のタンパク質(エナメルマトリックス蛋白質)を用いて、失った歯周組織の再生を促進させる方法です。メリットとしては、量の制限が少ない。デメリットとしては骨の吸収形態に限界があります。これ自体は再生に必要な足場としての役割は小さいためです。また、保険外診療になるため高額になります。


〇リグロス
 リグロスは組換え型ヒトbFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)という成長因子を含む、世界初の歯周組織再生医薬品です。厚生労働省に認可され、保険診療として用いることができます。歯周組織であり、歯槽骨やセメント質、歯根膜を作る線維芽細胞の成長を促進します。
 メリットとしては量的制限が少なく、他の方法に比べ保険内で使用できるため、安価であります。デメリットはエムドゲインと同様足場としての役割が小さいため、これ単独で使用するには歯槽骨の吸収形態によって適用しても再生する効果が期待できない場合があります。


〇Bio-Oss (バイオス)
 牛の骨から有機成分を取り除いて作製した骨移植材です。無数の小さい穴が開いていて、周りから来た細胞を留め、再生の足場となります。しかし、有機成分は存在しないため、成長因子としての役割はないです。メリットしては量的な制限は少なく、やや骨吸収が大きい部位でも適用することが可能です。デメリットとしては成長因子を含まないため、周りの組織から細胞や成長因子を呼び込む必要があり、単独で使用するあたり、骨の吸収形態によっては再生が期待できない場合があります。また、保険外での適用の為、高価になります。

【まとめ】
 歯周組織再生療法は歯周病によって失われた組織を取り戻すための方法であり、歯周組織再生によって歯の長期的な保存が可能になります。しかし、歯を支える歯槽骨の吸収形態によっては再生療法に限界があり、再生が期待できない場合もあります。また、上記再生療法材を混ぜて用いたりする場合もあります。もちろんそこまで歯槽骨を失わないように定期的なメンテナンスや治療を行う必要がありますが、歯周病が進行してしまった場合には失った歯周組織を取り戻すいい方法でもあります。
 杉澤デンタルクリニック行徳では、上記再生療法材(他家骨を除く)を用いて、術前のCT検査やレントゲン診査、歯周精密検査により歯周組織の再生が期待できる場合には、患者様と相談し歯周組織再生療法を行っております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.08.29更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

 歯周病は歯と歯茎の境に停滞したプラークの中にいる歯周病原因菌による感染によって生じる病気です。歯周組織には炎症が生じ、歯茎の発赤や腫れ、出血が認められます。しかし、痛みなどの自覚症状は少なく気が付きにくい病気でもあります。気が付かないうちに歯周病が進行し、歯を支える歯槽骨など歯周組織を大きく失うことがあります。その失った歯周組織を再生することを目的とした治療を歯周組織再生療法と言います。今回はその歯周組織再生療法の中で、昨年末に保険診療に含まれた『リグロス』という歯周組織再生医薬品について書いていこうと思います。


◎まず歯周組織再生療法とは?
 歯周組織再生療法とは歯周病の進行によって失ってしまった歯周組織(歯肉・歯槽骨・歯根膜・セメント質)を再生させようとする方法です。その方法は外科治療を併用して行い、失った歯周組織の部分に再生療法材を添加したり、再生部分のスペースを作るために膜を設置したり様々な方法により組織の再生をはかります。

 その失ってしまった歯周組織の再生において必要な条件があります。再生するための『細胞』とその成長を促進させる『成長因子』とその再生のための『足場』です。この三つの条件が満たされはじめて組織は再生していきます。

◎リグロスとは?
 リグロスにはbFGFという塩基性線維芽細胞増殖因子という成長因子が含まれています。bFGFにより失った歯周組織部の未分化間葉系細胞や歯根膜由来の細胞(歯周組織に分化しうる細胞)の増殖を促進させたり、再生のための新しい血管を新生し、歯槽骨などの歯周組織が再生されます。私が大学院時代に所属した講座において、このbFGFの研究が多く行われ、またその歯周組織再生効果も高かった記憶があります。

 成分としては今までやけどや床ずれなどの治療にも使われてきました。また、日本国内でリグロスを用いた歯周組織再生療法の臨床試験を数多く行われ、その有効性と安全性が確認されています。

 他の歯周組織再生療法は保険外診療となっていましたので、費用の負担が多くなっていましたが、リグロスは保険内治療として厚生労働省に認可されたため、比較的安価で治療を行うことが可能になりました。
 
◎リグロスによる歯周組織再生療法の流れ
 歯周組織再生療法は歯周外科治療に併用して行いますので、まず歯肉を切開し剥離し、歯の根の表面に沈着した歯石やプラークを取り除きます。歯根表面や周りがキレイになってくると、出血が止まっていきます。その後、歯槽骨欠損部にリグロスを塗布し、切開した歯肉を縫合します。

 だいたい1~2週間後に抜糸を行い、定期的にクリーニングにて清潔を保ち治癒を3カ月から半年ほど待ちます。その後、レントゲンや歯周ポケットの検査にて治療結果を再評価します。


◎適応症
 リグロスを塗布すれば治る!っというわけではございません。失った歯槽骨の欠損状態によっては、リグロスを用いても再生が期待できない場合があります。リグロスには『成長因子』が含まれていますが、液体であり再生の足場とはならず流れて行ってしまう恐れがあります。

 水平的に歯槽骨が吸収していて周りに残りの歯槽骨が少ない場合や、垂直に吸収しているがその幅が広く角度も大きい場合はリグロス単独による歯周組織再生の期待は薄くなってしまいます。その場合は、リグロスとほかの材料を併用し用いることが考えられます。


◎まとめ
 歯周組織再生療法における新しい材料としてリグロスが登場しました。そして適応症によっては失ってしまった歯周組織の再生が期待できると思われます。しかし、まだその治療方法は新しく歴史も浅く、またその適応症を十分検査し、慎重に用いることが必要と思われます。
 杉澤デンタルクリニック行徳でも、歯周組織の欠損状態によりますが、検査し患者様と相談した上で、リグロスを用いた歯周組織再生療法を行っております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.08.23更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の菊地です。

暑い日が続きますがみなさんいかがお過ごしでしょうか。


さて、今日はPMTCについてお話したいと思います。
ネットなどでPMTCといった言葉をときどき見かけることはありませんか?


 PMTC(=Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは簡単に言うと毎日の自分で行う歯磨きで落ちない歯の汚れを落とすことです。歯磨きで落とせない汚れ、「バイオフィルム」と言って歯にこびりついた状態の細菌の塊で歯周病や虫歯の温床になってしまうため歯科医院で専用機器や研磨剤を使ってきれいにクリーニングすることです。知らず知らずのうちに磨き残してしまった部分や歯ブラシで磨くことが難しい歯周ポケット(歯と歯茎の溝)の部分もきれいに磨いて汚れを取り除きます。
ですので最近では歯周病や虫歯の予防に大変役立つと言われるようになりました。


<特徴>
・お口の中のリフレッシュ…爽快感が生まれる
・歯の輝きが増す…多少の汚れやザラつきなどはツルツル、ピカピカに磨きあげられる
・虫歯の予防…虫歯の元になる細菌の塊を磨き落とす
・歯周病予防…歯周ポケット内の細菌の塊を磨き落とす。
       →歯周病の悪化を食い止めすることできる
・歯が強くなる…研磨剤に含まれるフッ化物による予防効果
・口臭を予防することができる

<どのようなことをするの?>
1.プラークの染め出し
 完璧な歯磨きはとても難しく、どうしても磨き残しが出てしまいます。自分で不得意な部分を確認することによって今後の歯磨きの参考にもなります。(必ず毎回染め出しを行なわくてもいい場合もあります。)

2.歯を磨き上げる
 研磨ペーストを使用して歯の表面や根本付近の部分を回転ブラシやカップなどでキレイに磨き上げます。ハブラシでは落とすことのできない着色や歯石ではない汚れの塊を落とします。

3.歯と歯の間もきれいに!
これだけ?と思われるかもしれませんが自分で行う歯磨きの磨き残してしまった部分をクリーニングすることが中心となります。


<どのくらいの頻度がいいのか?>
◎一か月に一回…虫歯や歯周病への抵抗力が弱い方、毎日の歯磨きに時間をかけられない方

◎三か月に一回…虫歯や歯周病への抵抗力が通常レベルの方


◎4~5か月に一回…虫歯や歯周病への抵抗力が強い方


<まとめ>
 PMTCについてお話してきましたがPMTCよりも毎日のブラッシングの方が大切です。歯肉を健康に保つためには最低でも48時間に一回は完璧にブラッシングをしないと炎症につながってしまいます。完璧なブラッシングは難しいです。
一方、PMTCの頻度を考えてみるとPMTCを行った場合はプラークの形成速度を24時間から30時間遅らせることができると言われています。歯ぐきの健康を維持するためには週に2回以上はPMTCしなければいけないことになります。よって日々のブラシが大切ということです。毎日の歯ブラシにPMTCをプラスすることで虫歯や歯周病に対して高い予防効果を発揮することができると言えます。

 杉澤デンタルクリニック行徳では歯のクリーニングやメンテナンスにPMTCを行い、歯周病や虫歯になりにくいお口の環境づくりを行っております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.08.17更新

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。

 今年は比較的涼しですが、いかがお過ごしでしょうか?それでも暑いと冷たいものが欲しくなりますね!でも氷など硬いものを噛むときは注意してください!歯が割れる恐れがあります。
 今回はそんな歯の破折についてお話したいと思います。


▲歯の破折とは?
 現在日本において歯を失う原因の第3位が歯の破折です。歯の破折には部位によって分けると大きく二つあります。歯冠といってお口の中に出ている部分に破折が生じることを歯冠破折と言います。もう一つは、歯の周りの骨に埋まっている歯根に破折が生じることを歯根破折と言います。


▲歯冠破折とは?
 お口の中に出ていて、見えている歯の部分を歯冠と言います。その歯冠が破折または欠けることを歯冠破折と言います。原因は様々ありますが、目で分かることが多く(稀に目でもわかりにくい歯冠内部のヒビの時もあります)、欠けたところを人工的な詰め物にて修復する治療を行います。

▲歯根破折とは?
名前の通り歯の根っこが割れたり、ヒビが入ってしまった状態のことを言います。破折してしまうと口の中の細菌が割れ目から入り込み、歯の痛みや歯ぐきの腫れを引き起こします。割れ方によっては最悪、抜歯しなくてはいけなくなります。

▲歯の破折の原因
【虫歯】
 歯冠破折の原因になります。歯の表面に虫歯があるようには見えていないのに、また、虫歯のしょうがないのに、歯と歯の間など目で見えないところから虫歯が進行し、中で大きくなり、表面がゴソッと欠けて破折します。虫歯が進行していても症状がなかったのに、欠けてからしみたり症状が出ることが多いです。

【神経の治療】
歯根破折の原因は歯の神経を失ってしまったことによるものがほとんどだと言われています。神経が無くなってしまった歯はもろくなり割れやすくなります。特に奥歯は噛むときに60kg程の力が加わるので割れるリスクが高いです。

【金属の土台】
神経の治療をした後、土台を作るときに保険の金属だと歯よりも硬いので金属の先端に力が集中してしまい根っこが割れることがあります。また土台を太くしなければならないので、残っている歯をたくさん削ることで薄くなり割れることもあります。

【外傷】
 転んだり、ぶつけたりした時に強い力が前歯にかかると割れることがあります。割れ方は歯の頭の部分が欠けるだけではなく、根っこまでダメージを受けてしまった場合は歯根破折となります。

【歯ぎしり・食いしばり】
歯ぎしり・食いしばりは無意識の行動のため、歯に強い力が持続的にかかります。持続的に力がかかってしまうと、歯や根っこに負担がかかり歯根破折のリスクが高くなります。

▲歯根破折の症状
【しみる】…神経がある歯が割れた場合は歯がしみます。
【痛い】…割れ目から神経に細菌が入り込み、強い痛みが出ることがあります。
【違和感がある】…割れる手前のヒビが入った状態だと違和感が出ることがあります。
【歯ぐきが腫れる】…割れ目から細菌が入り歯ぐきが腫れることがあります。歯ぐきや根の病気と間違えやすいので注意が必要です。
【グラグラする】…小さく揺れる場合もあれば、今にも抜けそうなくらい揺れてくる場合もあります。
【神経の治療をした歯が急に痛み出す】…神経を取ると歯に栄養分や水分がいかなくなるので、歯がもろくなってしまい歯根破折を起こしやすくなります。根っこが割れてしまうと、歯そのものが痛くなくてもその周りの歯ぐきなどが痛くなります。


▲治療法
〇歯冠破折
 破折部分をきれいに除去または清掃し、人工的な詰め物で修復します。破折部位が神経の部屋まで達している場合は、神経をとらなければならないこともあります。

〇歯根破折
 破折の範囲や方向にもよりますが、口腔内で接着させる方法や一度歯を抜いてから修復し、再度戻す方法(再植)などがありますが、抜歯を選択せざる得ない状態も少なくありません。

▲歯根破折を防ぐ方法
【虫歯を放置しない】…虫歯を放置すればするほど、神経を取ったりたくさん歯を削ったり被せものをしたりと、歯がもろくなる治療をしなければなりません。虫歯になる前に、毎日の歯磨きや歯科での定期検診が大切になります。また、日々の食生活にも気を配りましょう!
【グラスファイバーの土台を入れる】…グラスファイバーの土台は自然の歯に近い硬さなので、根っこへの負担がかかりにくく破折の可能性が低くなります。
【マウスピースを作る】…就寝時に歯ぎしりをしてしまう場合はナイトガード(マウスピース)をつけることで根っこの負担が軽減します。また、スポーツなどで食いしばってしまう場合にもスポーツ用のマウスピースがあるのでつけることをおすすめします。

▲まとめ
 歯は何度も治療するともろくなり、歯根破折のリスクが高くなります。そうならない為には、虫歯にならないように予防していくことが大事です。ご自身でのケアももちろんですが、定期的に歯科に行きメンテナンスをうけることも大事です。
 杉澤デンタルクリニック行徳では、歯をできるだけ長く健康に使えるために、予防に力を入れております。お気軽にご相談ください!

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908 

2017.08.09更新

こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の松井です。

暑い季節8月ですね!
8月10日は「ハー(8)ト(10)」・・・『ハートの日』みたいですね!
夏の間に心と体をチェックして心臓病の多発する冬に備える日みたいです。


それにちなみ、今回は『歯周病と心臓病の関連性』について書いていきます!


心臓病は日本人の死因第2位です。心臓病のなかでも歯周病菌が関係している『感染性心内膜炎』と『虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞)』について書きます。


≪感染性心内膜炎≫
 心臓の内側の膜や弁膜に細菌が付着し増殖することで、心臓内部で炎症を起こします。これが感染性心内膜炎という病気です。炎症が続くと心臓の動きが悪くなり、血液の流れが悪くなると血の塊ができやすく、血栓としてほかの臓器においても梗塞が生じやすくなってしまいます。

 歯周病で破壊された歯周組織の血管から「歯周病原菌」や「口腔内細菌」が侵入し、心内膜に感染する恐れがあります。細菌性心内膜炎を起こした部位から歯周病原菌も検出されています。

 健康な方が歯周病だけで起こるものではありませんが、ハイリスク(心臓弁膜症や先天性心疾患)な方は注意が必要になります。


≪虚血性心疾患≫
 心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。この心臓の筋肉に酸素や栄養を含む血液を送りこんでいるのが心臓のまわりを通っている冠動脈という血管です。この冠動脈が動脈硬化(動脈の血管壁が厚く硬くなる病気)によって血流が悪くなり心筋に必要な血液が不足し胸が痛くなります。これが『狭心症』です。
 さらに動脈硬化が進み冠動脈が血栓でつまり心筋に完全に血液がいかなくなってしまった状態を『心筋梗塞』といいます。

 『動脈硬化』は食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が原因でコレステロールや中性脂肪が血管壁に付着していくことが主な原因と言われていますが、別な原因の一つとして歯周病が注目されています。実際に動脈血管の硬化したところから歯周病原菌が検出されています。


◎まとめ

 心臓病は加齢によるものだけでなく、生活習慣に原因があることが多く、高齢者だけでなく若者や働き盛りの壮年層にとっても無視できない病気です。心臓病の危険因子である 高血圧、肥満、高脂血症、糖尿病、喫煙にくわえ歯周病も軽減して心臓病を予防しましょう。

 杉澤デンタルクリニック行徳の院長は日本歯周病学会の認定医です。歯周病の治療、予防のためのメインテナンスに力を入れておりますので、お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

2017.08.04更新

当医院は8月10日(木)から16日(水)まで休診とさせていただきます。

17日(木)より通常通り診療いたしますので、よろしくお願い致します。

院長: 杉澤 幹雄

2017.08.03更新

こんにちは(^^) 市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の丹治です!


最近暑い日が続いていますが、皆さん熱中症には気をつけてください。
今回私は「歯が原因の蓄膿症はあるの?」という疑問について書いていこうと思います。


◎まず最初に蓄膿症とは・・・?
 蓄膿症は慢性副鼻腔炎ともいいます。それは鼻腔の周りに存在する4つの副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)という空洞があり、そのどこかの空洞に細菌感染による慢性的な炎症が起こることを慢性副鼻腔炎といいます。
 副鼻腔のうち、上顎洞に慢性の炎症が生じることを慢性上顎洞炎といいます。上顎洞は頬の裏側にある空洞で、鼻腔とつながっていますが、実は上顎の大臼歯(主に第一大臼歯:前から6番目の歯)の根の先端と上顎洞は近くに位置します。鼻腔から上顎洞へ感染し、生じた炎症を鼻性上顎洞炎といい、歯や歯の周りから上顎洞へ感染し生じた炎症を歯性上顎洞炎といいます。


〇鼻性上顎洞炎の原因
 細菌やウィルスなどが鼻腔に侵入し感染することで炎症が生じます。その炎症がさらに進行すると、鼻腔ら副鼻腔に炎症が広がります。この炎症が長引き慢性化することで、本来膿を外に出す働きをする粘膜の動きが悪くなったり、また粘膜が腫れて膿がでる通路を塞いでしまい、膿が溜まり治りにくくなってしまいます。
 

〇歯性上顎洞炎の原因
 上の奥歯が虫歯や歯周病によって侵され、歯の根の周りに膿が溜まり、その膿が上顎洞に広がり蓄膿症(上顎洞炎)になってしまうことがあります。鼻からの感染と症状が似ているため、症状だけでは判別しにくいところがあります。歯性上顎洞炎の場合は原因が歯にありますので、歯の周りに膿が溜まっていないか検査することで判別します。歯が原因の場合は、いくら鼻から消毒してもよくならないため、歯の治療が必要になります。

◎慢性上顎洞炎の症状
 症状としては、慢性的な鼻づまりがあり、膿のような鼻水が出ます。鼻水が喉に流れていくという症状もみられ、これを後鼻漏といいます。慢性的な病気ですが、時々急性症状も現れ、顔を下に向ける時にほっぺたに鈍い痛みがあるなどあります。


◎歯性上顎洞炎の治療法
 歯が原因の歯石上顎洞炎では、歯の治療を行います。歯の根の病気が原因の場合は、根の治療を行い根の先の膿を治します。また歯周病が原因では、根の先近くまで歯周病により膿が溜まっているのであれば重度の歯周病であることが考えられ、進行した歯周病に対する治療が必要です。


◎まとめ
 歯が原因の蓄膿症は上の奥歯の根の病気や歯周病が原因で起こります。根の病気は虫歯が進行し神経が死んでしまったり、神経をとった歯にしか起こりません。また、根の方まで歯周病が進行している状態は重度の歯周病です。そうならないためにも、定期的な検査やメンテナンスは必要不可欠となってきます。
 杉澤デンタルクリニック行徳では定期的な検査やメンテナンスを行い、歯周病や虫歯の予防に力を入れております。また、なってしまったときには必要に応じてCT検査などを行い、蓄膿症の有無や治療方法を相談させて頂いております。お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
047-317-4908

前へ 前へ